佐賀県と西九州大学は29日、県庁で連携調整会議を初めて開き、大学の技術やノウハウを県の地域課題解決に活用することを確認し合った。互いに連携して研究や取り組みを提案する「TSUNAGIプロジェクト」に取り組む。地域課題に関する研究を学内公募し、県が採択すれば研究費を支援する。同様の連携は佐賀大学に続き2校目。
進龍太郎政策部長は「大学の専門性や知見を生かして地域の課題解決につながる事例を増やしたい。プロジェクトだけでなく、この会議で普段から意思疎通できるようにしたい」とあいさつした。
西九州大の上野景三副学長は「大学を取り巻く環境は厳しく、『人口ダム』機能の役割に注目が集まりがちだが、大学は教育組織であると同時に研究組織でもある。プロジェクトを契機にどのように佐賀県の発展に資することができるのか試金石になると位置づけ、取り組んでいきたい」と述べた。
佐賀大、西九州大との連携事業に関し、県は本年度予算で新規の研究費支援として約3400万円を計上している。(山口貴由)