佐賀県教育委員会は26日、教員免許を持っていて教職に就いていない「ペーパーティーチャー」を対象に研修講座を始めた。教員不足の解消につなげようと初めて企画。14人に、教育現場の今を説明した。
県教委によると、5月1日時点で64人の教員が不足しているという。県教職員課の担当者が、教員免許の更新制が昨年7月に廃止されたことに触れ、取得時期から失効や休眠などを判断するよう説明した。
担当者は「外国語でコミュニケーションを取る授業があったり、教室に電子黒板があったりと学びは多様化している。サポート態勢がしっかりしているので安心して」と激励した。
中学・高校の国語の免許を取得した1996年は競争率の激しさから教員になれず、一般企業に就職した佐賀市の帆秋みはるさん(49)は「子どもを通して学校に関わる中、再びチャレンジしたくなった。小売店や病院で働いた社会経験を生かして教えることができれば」と語った。
講座は全2回で、佐賀市の佐賀総合庁舎(6月16日)、武雄市の武雄総合庁舎(6月23日)、唐津市の唐津総合庁舎(7月20日)で開く。(大田浩司)