未来計画を発表する東明館高の生徒=基山町役場

活動の集大成となる未来計画を松田一也町長に提案した東明館高の生徒ら=基山町役場

 基山町の東明館高生が地域の将来像を考える佐賀新聞社の「さが未来発見塾」が19日、基山町役場で開かれ、2年生14人が完成させた「未来計画」を松田一也町長に発表した。町が目指すべき姿として「自然を生かして町外からも愛されるまち」「多世代が活躍できるまち」の二つを掲げ、自然や人気コンテンツなど町の魅力を最大限に生かしたアイデアを提案した。

 人気漫画・アニメのタイトルと「活気ある基山」を組み合わせ、「転生したら活基山だった件~いい街にするけん!~」と題した未来計画には、人を呼び込むためのさまざまな仕掛けを盛り込んだ。町を象徴する木の巨大アート制作や、戦国時代をイメージしたサバイバルゲーム施設などの整備を提案し、「リピーターや団体での観光客が見込める」と訴えた。

 若者向けの就活支援ワークショップや、多世代が集う朝市やマルシェも提案。人気漫画を地域活性化に役立てている鳥取県や新潟県の先進事例を挙げながら、基山町出身の原泰久さんの人気漫画「キングダム」の記念館を町に造ることも計画に盛り込んだ。

 これまでのワークショップで生徒たちは、遊休地を生かした活動を行う原田光さんや、町内の情報を発信するウェブメディアを手がける江藤裕子さんらから地域の現状と課題を聞き、議論を重ねてきた。生徒たちは「遊休地が多いという短所も効果的に活用することで長所に変わる」「遊び心を持って取り組むことの大切さが分かった」と活動を振り返った。

 松田町長は「サバイバルゲームはすぐにでもできそうで、若者ならではのアイデアは職員の刺激になった。今後も積極的に面白い提案をしてほしい」と講評した。(井手一希)