唐津市は19日、休館している国民宿舎「虹の松原ホテル」の指定管理者にヴィレッジインク(本社・静岡県下田市)を選定したと発表した。同社は虹の松原や砂浜を生かし、サウナや飲食、自転車レンタルの事業などを提案した。6月議会に指定管理者選定に関する議案を提出し、今年10月の営業再開を目指す。
公募に手を挙げたのは同社のみで、8日の指定管理者選定委員会で審査された。提案書ではリゾート地でテレワークをする「ワーケーション」などの宿泊プランやインバウンド需要に向けたホームページの多言語化、キャッシュレスの対応を盛り込んでいる。指定管理期間は、今年10月から2027年3月末まで。
同社は全国にグランピング施設などを展開し、県内では唐津市鎮西町の波戸岬キャンプ場を運営する。橋村和徳社長は唐津市出身。
虹の松原ホテルは1963年に建設、95年に改築してリニューアルした。化粧品製造販売のディーエイチシー(DHC)が2017年度から唐津シーサイドホテルとともに運営してきたが、昨秋にオリックスがDHCの買収を発表。今年3月末までの契約期間を経て、次年度以降の指定管理を辞退し、今年4月から休館している。(横田千晶)