中央美術協会会員の平方夕紀子さん=佐賀市=の油彩画展が、佐賀市与賀町の山口亮一旧宅で開かれている。ユリをモチーフに人生観を表現してきた平方さん。花や人物を描いた35点には、その時々の思いを織り交ぜている。21日まで。
平方さんは長年、清らかなユリに女性の人生を託して描いてきた。新たな作風に挑んだ中美展入賞作は、六面立体パズルにヒントを得て、影を入れずに平面的にすることでモダンさを際立たせる。咲き乱れるユリを描いた「生きる」は、花に乗るテントウムシに、世の中を必死に生きる人間を投影した。
唐津焼や備前焼といった大好きな焼き物と花の組み合わせも落ち着いた色合いで表現している。平方さんは「ユリにいろんな感情を込めている。一つ一つの表現の違いを見てもらいたい」と話す。開場は午前10時から午後4時(最終日は午後3時まで)。(福本真理)