鳥インフルエンザ拡大による鶏卵の供給不足の状態が続き、佐賀県内でも鶏肉・卵関連の商品が製造中止に追い込まれたり、代替の新商品を開発したり、事業者は対応に追われている。
伊万里市や佐賀市、福岡県内で鶏肉料理専門店を展開する「ドライブイン鳥」は3月、業者から卵液を納入できないと報告を受けた。このため人気のフリーズドライ商品「鳥スープ」の製造を4月から中断している。再開は秋以降の見通し。県内では品切れして商品が並ばない店も出てきた。有浦定幸社長(55)は「予想していなかった。力を入れて売り出し、やっと取引先が広がってきた矢先に」と肩を落とす。
人件費や光熱費のほか、店頭メニュー用に仕入れる卵や鶏肉も断続的に値上がりしている。客離れを案じて店頭メニューは据え置いたままだ。有浦社長は「コストばかりが膨らむ。近いうちに値上げをしないと苦しくなるばかり」とこぼす。