新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが「5類」に移行した8日、佐賀県内でもさまざまな感染対策が緩和された。学校や職場ではコロナ禍の3年で習慣化したマスクの着用が目立つ一方、飲食店で客足やにぎわいが戻るなど、少しずつ「平常」に向かっているのをうかがわせた。

 佐賀市のJR佐賀駅付近では朝、5類移行前と同様に多くの人がマスクを着けていた。通学中の女子高生(16)は「みんな外していないから自分も外さない。習慣を急に変えるのは難しい」。保険会社勤務の男性(36)は「(5類といっても)慢性的にインフルエンザがはやっているイメージ」と語った。

 ちゃんぽんが人気の鹿島市の割烹「中央」では、感染対策に伴うテーブルのアクリル板と店内でマスク着用を求める張り紙を開店前に撤去した。手指消毒は継続し、従業員のマスク着用は個人の判断としている。店主の妻の亀本徳子さん(58)は「まだ多くのお客さんがマスク姿。5類になったからといって特に何かが変わった感じはしない」と指摘する。