食べられる山野草について新宮義晃さん(左)から説明を受ける参加者=太良町

 身近な自然に関心を持ってもらおうと、太良町の多良岳で、ハイキングをしながら採集した山野草を味わうツアーが開かれた。ドクダミやシロツメクサなど、普段は口にしない野草を天ぷらにして堪能した。

 同町観光協会と登山ガイドなどでつくる「多良岳を愛する会」の共催。県内外から約30人が参加し、あいあい公園を発着する多良川沿いの3キロのコースを歩いた。一行は植物案内人の新宮義晃さん(75)=同町=から春の山野草について説明を受けながら、道端のヨモギやカラムシ、ユキノシタなどの野草を採った。

 鹿島市七浦の「民宿みんなの家」に移動し、野草を調理した。ドクダミの天ぷらを口にした女児(10)は「シュンギクの香りが強くなった感じでおいしい。シロツメクサも食べられると思わなかった」と驚きの表情を浮かべた。新宮さんは「食べられるとはあまり知られていない山野草はたくさんある。自然を大事に思うきっかけになってくれれば」と話した。(山口源貴)