シギ、チドリの聖地 有明海

 有明海の一番奥にある佐賀市の東よか干潟は、ラムサール条約湿地に登録された国際的に重要な湿地です。春は干潟にたくさんの渡り鳥たちがやってくる野鳥観察にはベストシーズン。全国から多くの野鳥ファンが佐賀へやってきます。

 渡り鳥たちの種類はシギ、チドリと呼ばれる水辺に暮らす野鳥です。遠くはオーストラリアから、繁殖地のロシアなど北の国を目指して飛んでいきますが、一気に飛ばず、中間地点にある有明海の干潟で1カ月ほど休憩します。もしも有明海に干潟がなかったら…。渡り鳥たちは旅を続けることができないでしょう。

 ラムサール条約が国際条約なのは、渡り鳥たちを守るには、国を越えての協力が大切だからです。東よか干潟のシギ、チドリの飛来数は日本一です。有明海の干潟を守ることは、ひいては地球の生態系を守ることにつながります。