少年期を唐津市で過ごし、砂漠シリーズなどを手がけた画家・森通さん(1926~2001年)の水彩画を中心とした展覧会「水・みず!森通と唐津の子どもたち 水彩/地平/水平線」が唐津市近代図書館で開かれている。新たに市が所蔵した19点を初公開。にじみを生かした夕暮れの風景など、自然美の世界観が広がっている。入場無料、5月7日まで。
森さんは中国・大連生まれで、少年時代を唐津市佐志で過ごした。サハラ砂漠の美しさに引かれ、地平線が広がる砂漠シリーズや、幼少期の原風景だった水平線の絵画を手がけてきた。
今回は画業中期ごろの制作とみられる、色彩豊かな砂漠や夕焼けの作品が中心。行きつけだった武雄市の料理店のカウンターで描いた「すっぽん」や「おこぜ」も並ぶ。このほか、画家・小木曽誠さんを招いた水彩画ワークショップで小木曽さんと子どもたちが描いた水彩画も。同館の担当者は「プロと子どもたちが同じ画材で描いた作品が並んでいる。気軽に美術に触れる機会になれば」と話す。
3、4日は休館。同館4階の子ども向けコーナーでは、絵本にまつわる謎解きも開催している。こどもの日の5日は、絵本の読み聞かせやアニメ上映会も開く。問い合わせは同館、電話0955(72)3467。(横田千晶)