九州防衛局佐賀現地事務所前では「佐賀の空にオスプレイはいらない」と訴えた=佐賀市川副町

 佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画を巡り、駐屯地予定地の地権者でつくる管理運営協議会が土地売却の可否を議決する1日を前に、計画に反対する地元住民ら約200人は4月30日、佐賀市川副町の南川副地区で行進し、計画に抗議した。「佐賀の空にオスプレイはいらない」「子や孫にどんなバトンを渡すべきかしっかり考えましょう」と横断幕やパネルを掲げて訴えた。

 主催したオスプレイ反対住民の会の古賀初次会長(74)は、行進前に「8年間活動してきたが地元でのデモ行進は初めて」と参加者を見渡して涙ぐみ、「空港が軍事基地になれば、悲惨な目に遭う。この問題を最後の最後まで闘う」とあいさつした。立憲民主党佐賀県連の原口一博代表(衆院佐賀1区)も参加した。

 犬井道など南川副地区を2・4キロ歩いた。九州防衛局の佐賀現地事務所前では「防衛省の説明は誰も納得していない」「土地は絶対に売らないぞ」と気勢を上げた。地元の北村克郎さん(73)は「黙ったままではなく、できることをしなければと参加した。反対する人がこれだけいたという事実を残したい」と語った。

 古賀会長は1日に開かれる臨時総会について「地権者には、自分のことだけではなく人や社会のためを思った献身的な判断を願っている。金より何より平和が大事ではないか」と強調した。(福本真理)