押し花インストラクターの鷲﨑多津子さんと、鷲﨑さんの娘の亀井美津子さんの親子展が佐賀市の県立美術館2階画廊で開かれている。色鮮やかな押し花アート約40点と、キルト約25点が訪れた人たちの目を楽しませている。30日まで。
鷲﨑さんは、山で採取したコケや枝、庭に咲いた季節の花々や果実を使い、風景画や静物画のように仕立てる。サクラが満開に咲き乱れる大木、雪が積もった山々と民家が郷愁を誘う作品などが並ぶ。
イチゴの実と白い花が可憐な作品は、果実の扱いに苦心した。実の赤い部分以外を丁寧にすくい取り、原型に近い形が残るように、少しずつ重さを変えながら押していく。旬のイチゴの赤さと、元々の形状を表現した。
亀井さんのキルト作品は、明るい色合いのタペストリーやバッグ、クッションなどが並ぶ。また、父の喜英さんが独学で制作する繭玉も会場に花を添える。鷲﨑さんは「四季折々の花々を楽しんでもらいたい」と来場を呼びかける。(福本真理)