表彰状が贈られた(左上から時計回りに)蒲地伸明さん、早川健一郎さん、緒方允彦さん、礒谷誠さん、岩村慎也さん=県庁

 職域での科学技術の進歩や改良に貢献した個人・団体を文部科学大臣が表彰する「創意工夫功労賞」などに、佐賀県内から5人が選ばれた。作業の効率化などにつながった取り組みが評価された。

 創意工夫功労賞を受賞したのは、SUS九州事業所(鳥栖市)の緒方允彦さん(34)と、小糸九州(佐賀市)の礒谷誠さん(47)、岩村慎也さん(38)、早川健一郎さん(39)。科学技術賞(技術部門)には、県窯業技術センター(有田町)の蒲地伸明さん(52)が選ばれた。

 緒方さんは、段ボール箱を積んだままトラックに載せることができる専用の荷台車を製作。荷台の棚に傾斜をつけて箱が自動で手前に来るように工夫し、手作業で運ぶ負担を減らした。

 蒲地さんは磁器の焼成時に出る溶融ガラスから結晶を作ることで、軟化変形を防止することに成功。精度の高い磁器製品を量産できるようにした。

 礒谷さんはLED破損防止のための保護カバーを考案し、岩村さんは接着機械の定期的な分解、洗浄などの周期を長くした。早川さんは潤滑油を安定して塗布する簡易装置を開発した。

 伝達式が21日、県庁であり、県産業労働部の寺島克敏部長が表彰状を手渡した。(草野杏実)