「悔しいのひと言」。女子シングルス準決勝で上地結衣にストレートで敗れた大谷桃子は開口一番に無念がった。それでも「この2カ月で取り組んできたことを出せた部分もあった」と顔を上げた。
第1セットは四つのゲームでジュースに持ち込んだが、要所で1本を奪えなかった。「トップ選手は40―40(ジュース)から簡単には取らせてくれない」と悔しさをにじませた。第2セットの入りは4ゲームを連取された。自ら積極的に攻めて素早い展開に持ち込み、4―5まで追い上げたが最後は振り切られた。
「さまざまな種類を打ち分けている」というサーブは、準々決勝、準決勝ともにサービスエースもあれば、ダブルフォルトもあった。安定感こそ欠いたが「試行錯誤している」と一定の手応えをつかんだ。
ジェシカ・グリフォンと組むダブルスは快勝し、22日の決勝に臨む。「ダブルスしかない。ジェシカとも勝ち切ろうと話した」と大谷。連係が深まっている2人で頂点をつかむ。(小部亮介)