ガラス工芸「肥前びーどろ」を手がける副島硝子工業(佐賀市)の創業120周年を記念した展示会が、同市の高伝寺前村岡屋ギャラリーで開かれている。伝統の宙吹き技法で成形した優美で色とりどりの作品200点が会場を彩っている。23日まで。
肥前びーどろは佐賀市の重要無形文化財に指定されている。若手職人による小鉢やグラスは、手になじむたおやかな造形に、水色やピンクの淡い色合いがふんわりとして春らしい。金属の材料を組み合わせた作品は、宝石のような輝きがガラスの表情をより豊かに見せる。
日展で入選歴のある副島太郎社長の金箔(きんぱく)を入れた大作や、手彫りの精緻な作品のほか、女性に人気の愛らしいイヤリングやネックレスも多く並ぶ。
同社の副島隆男さんは「若手職人の春らしい作品などを見てもらいたい」と話す。開場は午前10時から午後6時。(福本真理)