佐賀県施策方針策定に向けて開かれた県民意見交換会=16日、佐賀市文化会館

 総合計画に替わり佐賀県が新たに策定する「施策方針」について、県は15日から、県内5カ所で「県民意見交換会」を順次開いている。県の担当者が説明した骨子案に対し、参加者からは防災や国策課題などさまざまな意見が出ている。

 15日は伊万里・唐津、16日は鹿島・佐賀で開かれ、佐賀会場では、政策部の前田直紀政策総括監と井崎和也政策企画監が参加者11人に意見を聞いた。

 骨子案は従来の基本理念「人を大切に、世界に誇れる佐賀づくり」を踏襲しつつ、危機管理や支え合いなど八つの観点で10年後の未来像を描き、4年間で取り組む施策を26分野、77項目にわたって列挙している。重点プロジェクトは従来の7件に加え、最新技術の実証を通して便利で快適な社会づくりを目指す「デジタル実証フィールド“さが”」など3件を加えた。

 参加者からは、施策に地震対策を盛り込むべきという意見や、整備方式について議論されている新幹線長崎ルート新鳥栖-武雄温泉に触れていない点への疑問が上がった。

 今後は学生や市町からも意見を聴取し、意見を踏まえてまとめた素案で再び意見公募を実施する予定で、6月議会に施策方針案を提案する考え。

 意見交換会は18日が最終日で、午後7時から、鳥栖市のサンメッセ鳥栖で開く。(志垣直哉)