佐賀県の養殖ノリは今季、記録的な不作に見舞われた。枚数、額ともに19季続けていた日本一の座を兵庫県に譲った。県有明海漁協の西久保敏組合長に、今季の振り返りと来季に向けた対策を聞いた。(古賀真理子)
-少雨や度重なる赤潮の発生などで記録的な不作となった今季を振り返って。
50年ほどノリ漁をしてきたが、こんな不作は経験がなかった。色落ちしたことがない漁場のノリも黄色に色落ちした。20季連続日本一を目指す節目の年の大不作。品不足で平均単価は上がったが、手放しでは喜べない。価格が上がることで消費者のノリ離れにつながらないか。そうなった場合、来季豊作となっても消費が戻るのかが心配だ。