JR長崎線の利用者を増やそうと、鹿島市は特急利用者を対象に“神特典”チケットの配布を始めた。特典は祐徳稲荷神社祐徳博物館の観覧無料やバス・タクシーの割引など5つから選べる。将来的な鉄道の利便性維持と交流人口の拡大につなげる狙いだ。肥前鹿島駅・肥前浜駅(営業時間内)で5月10日まで配布する。
昨年9月の西九州新幹線(武雄温泉-長崎)開業に伴い、長崎線(江北-諫早)は上下分離区間となり、肥前鹿島駅を発着する特急は上下45本から上下14本に減り、利便性が低下した。市は鉄道離れを防ごうと、市内の事業者の協力を得て、特典付きチケットを企画した。
特典は、(1)祐徳博物館観覧料無料(2)肥前鹿島駅・肥前浜駅からのバス・タクシー料金を300円分割引(3)レンタサイクル利用料300円割引(4)肥前鹿島駅近くの協力飲食店で大吟醸1杯サービス(5)肥前浜駅の日本酒バー「HAMABAR」(浜バー)で300円分割引。乗車日から2日間有効で、うち3つの特典を受けられる。
市は「長崎線の利用者を増やすとともに、交流人口拡大や観光客の滞在時間増、脱炭素社会に向けた環境保護にもつなげたい」としている。(山口源貴)