今季限りでの現役引退を発表した久光の石井優希=2月、佐賀市のSAGAプラザ

石井優希(SAGA久光スプリングス提供)

 バレーボール女子・Vリーグ1部(V1)の久光スプリングス(鳥栖市)は3日、東京五輪に出場した元日本代表の石井優希(31)が今季限りで引退すると発表した。8日から始まるファイナルステージが現役最後の試合となる。

 岡山県倉敷市出身。就実高(岡山)を卒業し2010年に久光製薬スプリングス(当時)に加入。攻守の要としてチームをけん引し、レギュラーシーズン通算301試合に出場した。スパイクなど総得点3377点、サーブレシーブ成功率は62.7%を記録している。

 17―18シーズンにはリーグ最高殊勲選手賞(MVP)を獲得。11年に初めて日本代表に選出され、16年のリオデジャネイロ五輪では主力として5位に入り、21年の東京五輪にも出場した。

 今季リーグ戦は27試合97セットに出場。シーズン序盤はベンチ外や途中出場が多かったが、中盤以降は安定したサーブレシーブに加えて多彩な攻撃で得点を重ねた。全盛期に比べ「動けていない」と話していた中で「チームが安心できるような存在になる」とコートに立ち続けて役割を全うしてきた。

 石井は3日、自身のSNS(交流サイト)で「今季限りで現役を引退する決断をしました。最後までファンのみなさんと“ともに”戦います」などと投稿した。(小部亮介)