連載「鉄路の行方 地域と交通」は、2022年2月から始め、23年3月まで全7章の計57回を掲載した。西九州新幹線開業やローカル線の現状など鉄道を取り巻く状況や課題を見つめ、将来像を探ってきた。

 

■第1章「新幹線開業へ」=2022年2月8~18日付の計10回
 西九州新幹線(武雄温泉-長崎)の開業を秋に控える武雄市や嬉野市をはじめ、並行在来線区間になる鹿島市など周辺自治体の状況を切り取った。

 

■第2章「合理化のあとさき」=22年3月27~4月3日付の計8回

有人駅として最後の日を迎えたJR西唐津駅=2022年3月11日未明、唐津市二タ子

 JR九州が3月、駅の無人化を拡大した。これまでの合理化を利用者の視点から点検し、同社を取り巻く環境や経営努力に触れながら鉄道の公益性を考えた。

 

■第3章「国鉄・JRから離れて」=22年6月7~15日付の計7回
 新幹線開業の裏で進む長崎線の「上下分離」の準備状況のほか、県外の並行在来線や上下分離の先行事例、沿線自治体が支える県内の第三セクターを追った。

 

■第4章「新幹線開業前夜」=22年8月23~9月2日付の計8回
 西九州新幹線の開業まで1カ月に迫り、大規模な再開発が進む長崎駅周辺など、長崎・佐賀の5駅の準備状況や期待の声、課題をリポートした。

 

■第5章「自動車社会の中で」=22年10月16~25日付の計8回
 公共共通が十分でない地方は自家用車が欠かせず、道路整備も進み、鉄道のさらなる衰退を招いている。自動車と鉄道の競合と補完関係を取り上げた。

 

■第6章「どうする長崎ルート」=2023年1月28~2月6日付の計8回
 新幹線開業から4カ月。長崎ルートの最終形は現状のままか、違う形になるのか。議論の動きや経緯、課題を示して武雄温泉以東の整備問題を掘り下げた。

 

■第7章「分岐点のローカル線」=23年3月16~25日付の計8回

午前7時台で唯一の伊万里行き列車に乗り込む高校生ら=3月、伊万里市のJR筑肥線大川野駅

 不採算路線の存廃や再生を話し合う協議会を設置する法改正案が、国会で論議されている。県内外の事例と関係者のインタビューで地方路線の将来を考えた。