準々決勝・佐賀工―国学院栃木 後半32分、佐賀工のSO服部亮太(手前)がトライを決め、31―33とする=埼玉県の熊谷ラグビー場

準々決勝・佐賀工―国学院栃木 後半32分、佐賀工のSO服部亮太(手前)がトライを決め、31―33とする=埼玉県の熊谷ラグビー場

 終了間際のラストプレー。佐賀工のSO服部亮太は国学院栃木の選手を振り切り、最後はタックルを受けながらも意地でトライを決めた。31―33。ゴールが決まれば同点となって抽選にもつれる場面。大きな歓声が湧いたが、すぐにスタジアムは静寂に包まれる。SH井上達木のキックに視線が注がれた。

 精度の高いキックに定評がある井上だったが、狙い定めたボールはわずかに外れた。ピッチに膝をついて肩を落とした。独特な雰囲気にのまれた。試合後、「責任がのしかかった」と声を絞り出した。

 小学生から同じチームで研さんを積んできた井上と服部。苦手なコースではなかっただけに井上は「服部がトライを決めてくれたのに」と唇をかんだ。トライを奪った服部も「真ん中(寄り)にいけなかった。プレッシャーをかけてしまった」と悔しさをにじませた。

 新チーム発足後は県大会と九州大会は無失点で、今大会も2、3回戦を零封。この日も前半12分までに14―0と試合を優位に運んだが、かえって隙が生じ、崩れた。主将のCTB大和哲将は「油断が敗因」と猛省した。

 ミスを減らし、精神的に強くなる。自らに、チームに言い聞かせる。「点差が開いても勝ちきる戦いをする」と大和。この日の敗戦を踏み台に、一回り成長した姿で全国舞台に戻ってくる。(小部亮介)