佐賀市巨勢町の花店「フラワーアクロス」の権藤直樹さん(36)が、フラワーアレンジメントの腕を競う「第37回九州花卉(かき)装飾選手権」で1位に当たる内閣総理大臣賞を受賞した。前回大会に続く2連覇で「普段の仕事の成果が出せた。運が良かった」と笑顔を見せた。
大会は九州生花商団体連合会が2月22日に唐津市で開き、生花店の従業員ら71人が参加した。テーマは「春のリズム」で、予選はアレンジメント作品を持ち込んで技術や独創性などを競い合い、上位15人が公開競技を行うファイナルに進んだ。
ファイナルは花束とテーブルディスプレーが課題で、花材は当日に発表された。権藤さんは桜やスイートピー、菊を皿にのせるような形で花束を制作。テーブルディスプレーは桜でアーチを作り、根元にトルコキキョウやダリアをあしらった。シンプルなデザインで春らしさを演出した。
制限時間は1時間で「花を見てから短時間でデザインを決めなければならない。お客さんの注文を受けて花束を作る、普段から培ってきた柔軟性が生きた」と手応えを語った。
最高賞を受賞した前回大会は2020年。新型コロナの影響で3年ぶりの開催となった。権藤さんは「これから以前の日常に戻っていき、花の消費が増えていけば」と期待を寄せた。