ここまでリーグ戦全試合に出場し、さらなる高みを目指す河原創(左)=15日、鳥栖市の北部グラウンド

 今季、J2熊本から加入した河原創は、ここまでのリーグ戦4試合をフル出場している。昨季J2でも全試合に出た実力をJ1でも発揮しているが、本人は「『やれている』と思われているかもしれないが、自分的にはまだまだ」と満足感はない。

 リーグ戦4試合中3試合で1試合の走行距離が13キロを超えた。ただ「走れてはいるが、もっと質を高めたい」と量よりも内容を重視している。中盤でのボール奪取にも課題を感じているという。

 熊本でも務めたセットプレーのキッカーを状況に応じて担う。フリーキックやコーナーキックだけでなくクロスやロングパスでも高い精度を披露。好機を何度も演出してきた。「理由は分からないが感覚がいい」と笑うが、「蹴りたいボールのイメージと実際のボールの軌道が一致している」と思い通りにボールを操れている。

 ボランチとしてゲームメークも役割の一つ。ボールを持ったときは、前方にボールをつなぐことを意識し、単純なミスをしないことを心がける。

 18日の神戸戦に向けて「相手は個人の力が日本で一番。個の力で勝てないので、チーム全体で戦いたい」とした上で「神戸相手にプレーが通用すれば自信につながる」とも付け加えた。新加入の鉄人が勝利と成長の両方をつかむ。(中村健人)