神埼市は、認知症の理解を促そうと市内の神埼清明高の生徒と西九州大の学生による絵をラッピングした巡回バスを運行している。「共生」をイメージしていて、「支え合う地域づくりにつながれば」と期待する。
巡回バスは10人乗り。神埼清明高は美術部の10人が犬や少年少女、高齢者らを描いた。原武由衣さん(1年)は「若者からお年寄りまでのつながりを意識した」と話す。西九州大では、社会福祉学科の4年生約10人のアイデアの中から選んだ。「認知症サポーター」のキャラクターのロバや黄色の花で共生を表現している。安德弥生同学科長は「バスを見て、関心を持つ人が増えたら」と願う。
神埼市役所でこのほど、お披露目式があった。内川修治市長が高校生や大学の関係者に感謝状を手渡し、「認知症に対するネガティブなイメージを払拭できたらうれしい」と述べた。
取り組みは、市が本年度から進めている「認知症にやさしいまちづくり事業」の一環で実施した。(中島野愛)