12・6キロ地点の給水所で手作りの横断幕とバルーンでランナーを迎える北陵高の生徒たち=佐賀市の同校

 約9千人が駆け抜けるさが桜マラソンを支えているのは、約2500人のボランティアだ。県内各地の高校20校の生徒も参加する。佐賀市の北陵高の生徒や教員たちは、12・6キロ地点の給水所でランナーの背中を押す。生徒会会長の次郎丸柊斗さんは「ランナーとの交流も楽しみながら応援したい」と号砲を心待ちにしている。

 同校からは約70人が参加する。生徒会の地域交流部が昨年11月に生徒へ参加を呼びかけた。以前より応募人数が多く、締め切りを過ぎても「まだ参加できますか」と希望する生徒もいた。地域交流部長の高崎暖規さんは「生徒会が目標とする『自ら行動してくれる人』が増えてくれてうれしい」と喜んだ。

 給水所では手作りの横断幕と折り紙のバルーンでランナーにエールを送る。横断幕は4年前に先輩たちが作ったものを修復。長さ約10・5メートルの黄緑の台紙に「かけぬけろ佐賀!!」の文字と桜の花びらが目を引く。バルーンは昨年の文化祭で生徒全員が作成したものを再利用する。

 同校は第1回からボランティアに参加しているが、コロナ禍で3年間、中止やオンライン開催となったため、今回参加する生徒で経験者はいない。不安もあるが、生徒会副会長の福井心結さんは「『最後まで走ろう』と思ってもらえるように、明るくランナーを迎えたい」と意気込んでいる。(中村健人)