佐賀県内2カ所目となる薬物依存症などの回復支援施設「からつDARC」(唐津市坊主町)が本格的に始動し、2年を迎える。設立フォーラムを11日午後1時から、市内の高齢者ふれあい会館りふれで開き、専門家らの講演や入所者らの体験談を通して、依存症の実態やダルクの意義を伝える。

 からつDARCは2020年6月に受け入れを始めた。現在は薬物やアルコール依存症で苦しんだ経験がある7人が利用している。近隣の自助グループに加わって語り合うミーティングに参加するほか、介護施設や海の清掃、引っ越し作業の手伝いなど、ボランティア活動にも従事する。

 他のダルクから21年に移ってきた30代男性は、近所の神社を掃除する中で「近所のおじさんが『今日も元気だね』と声をかけてくれるようになった」と笑顔を見せる。からつDARCの男性(46)は「依存症に関する地元からの相談も増えてきた」と実感を話し、「依存症は病気で、治療すれば回復できる。フォーラムや日頃の活動を通してそれを伝えていきたい」と強調した。

 フォーラムでは医師や佐賀市の佐賀DARCの代表らが登壇する。入場無料。問い合わせはからつDARC、電話0955(53)8633。(花木芙美)