唐津市の国民宿舎虹の松原ホテル(同市東唐津)が、4月から休館することが6日、分かった。年度末で契約満了となる指定管理者が、新年度以降の継続を辞退した。市は今秋をめどに営業を再開したい考えで、新たな指定管理者を公募する。
化粧品・健康食品製造販売のディーエイチシー(DHC)が2017年度から、唐津シーサイドホテルとともに一体的に運営していた。昨年11月、オリックスがDHCの買収を発表。現在は承継会社「唐津シーサイドホテル」が指定管理を引き継ぎ、3月末までの契約を結んでいる。
昨年12月まで同ホテルが宿泊とは別の業務を担っていた影響で、新たな管理者の公募ができず、市側は新年度も継続を打診していた。事業者側からは今年2月末、辞退するという連絡があった。新年度以降の宿泊については、予約を受け付けていないという。
市は、年度内に開かれる指定管理者の選定委員会を経て、公募の手続きを進める。今年10月に営業を再開する予定だが「公募の進ちょく次第」としており、見通しは立っていない。
虹の松原ホテルは1963年に建設、95年に改築してリニューアルした。客室58室で定員110人、大ホールも備える。虹の松原内で東の浜に面し、夏場は海水浴客でにぎわう。
市地域交流部の担当者は「夏は一番宿泊客が多い時期だが、民間のホテルを利用していただくことになる」とし、公募を急ぐ考えを示した。(横田千晶)