買い物客に手話で「ありがとう」と伝えるろう学校の生徒(右)=佐賀市のコープさが新栄店

 佐賀県立ろう学校(佐賀市)の高等部産業工芸科の校外販売会がこのほど、佐賀市のコープさが新栄店で開かれた。生徒2人が自ら手がけた木工製品を販売し、接客を通して働く楽しさを学んだ。

 授業の一環で製作した木製のベンチや小物雑貨など約200点が並んだ。生徒たちは店頭で買い物客にチラシを手渡し、商品の購入を促した。筆談と手話を交えて接客も行い、金額をボードや電卓で示して料金を伝えた。同科1年で生徒会長の竹下仁さんは「たくさんの人とコミュニケーションができてうれしかった。また販売会ができるよう、製作に励みたい」と笑顔を見せた。

 校外販売会は2018年から始まり、今回で7回目。進路指導の野崎和幸教諭は「地域の人に聴覚障害について知ってもらえる機会にもなれば」と話した。(小島発樹)