二本柱完封リレーで甲子園初勝利
第89回全国高校野球選手権大会は8日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕した。県代表の佐賀北は第1試合で福井商(福井)を2-0で下し、7年ぶり2回目の出場で初勝利を挙げた。県勢としても4年ぶりの勝利となった。
佐賀北は初回の2死満塁の好機を逸した後、3回は2死一、二塁で大串亮平が中前適時打を放ち先制。8回には副島浩史の大会第1号となる左翼本塁打で加点し、リードを2点に広げた。
先発は左腕の馬場将史。切れのいい直球とスライダーを組み合わせて好投し、7回途中からマウンドに上った右腕の久保貴大も威力のある直球を武器に力投した。計8安打を許したが出場18回目の福井商打線を”完封”した。
大会は22日までの15日間あり、佐賀北は2回戦(第7日第3試合)で宇治山田商(三重)と対戦する。
【写真=佐賀北-福井商】6回1死までを5安打無失点と好投を見せた先発馬場将史=阪神甲子園球場
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▽1回戦
佐賀北-福井商(10時36分、28000人)
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計
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佐賀北
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福井商
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【佐賀北】
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【福井商】
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馬場、久保-市丸
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山田、宇野-中村
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▽本塁打 副島1号(1)(山田)
▽二塁打 小林(福)
▽犠打 江頭、馬場崎(佐)
▽失策 中村(福)
▽試合時間 1時間55分
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【戦評】中軸の強打で2点を奪い、馬場-久保が相手打線を零封する好継投。佐賀北が会心の試合運びで北陸の名門福井商を破り、甲子園初勝利を挙げた。
開会式直後の第1試合。佐賀北ナインは攻守に伸び伸びプレーした。均衡を破ったのは3回表。1死から2番井手がセーフティーバントで出塁。二死後、市丸が四球を選び、得点圏に走者が進んだ。5番大串は、福井商・山田の直球を詰まりながらも中前に運び、欲しかった先取点を奪った。
中盤は山田の力のあるストレートと縦に割れる変化球を攻めあぐねた。8回、先頭の3番副島は2-0からのスライダーを強振。打球は左翼ポール際に入り大会1号本塁打。貴重な追加点を挙げた。
先発の左腕馬場は横手からく変化するスライダーと大きなカーブに直球を組み合わせて6回まで3安打、無失点。7回1死一、二塁で救援した久保はいつもの切れを欠いたが、要所で速球とスライダーをコーナーに決め、後続を断った。8回のピンチの芽を摘み取った中堅馬場崎、捕手の市丸ら佐賀北の堅守が光った。
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馬場、巧み 的絞らせず-久保、最終回 連続三振
7回裏1死一、二塁のピンチ。投手の交代が告げられた。リードはわずか1点だった。馬場将史はマウンドを譲る途中で、久保貴大にボールを手渡した。「コースを突けば打たれることはない」。久保はしっかりうなずき後続を断った。県大会から積み上げた「勝利の方程式」で、甲子園1勝をものにした。
開会式直後のプレーボール、内外野を埋めた3万人近い観衆。百崎敏克監督は「馬場が、なんとか5回ぐらいまで辛抱してくれたら」。祈るような思いでマウンドに送りだした。
その馬場が試合前に心に決めていたのは「内外角を丁寧に使い分ける」。初球はスライダー。捕手の市丸大介が構えたミットは動かなかった。「あの1球で落ち着いた」。巧みにタイミングをずらす変化球、伸びのある直球をコースに投げ分けた。福井商打線に的を絞らせなかった。
多くの高校生投手が凍り付く甲子園のマウンド。馬場は遊ぶように持ち味を出しきった。「いつでも行く準備をしていた」久保も闘争心と刺激を受け継いだ。130キロ台後半の威力ある直球と切れのあるスライダー。8回はバックの堅守に助けられたが、最終回は2者連続三振。こん身の投球でゲームを締めくくった。
闘志を内に秘める馬場と気迫を前面に出す久保。性格も投球もタイプが違う2人をリードする市丸。「どちらも調子がよかった。これだけ投げてくれれば、あとはどう点を取り、助けてあげられるか」。夢舞台での勝ち星を積み上げていくため、自らも含む打線の奮起を促した。
【写真=佐賀北-福井商】気迫の投球で好リリーフを見せた久保貴大=阪神甲子園球場
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副島「千金」大会第1号―公式戦で初「夢のよう」
中軸の鋭い一振りが貴重な追加点をもたらした。佐賀北8回表、先頭の3番副島浩史が大会第1号の本塁打を放った。「やった」。日焼けした顔をくしゃくしゃにしてダイヤモンドを駆け抜けた。
1―0とじりじりした展開。「4番(市丸大介)につなぐことだけを考えて打席に立った」という副島。初球を空振り、2球目はファウルと、すぐに追い込まれたものの、冷静さは失わなかった。
「狙い球は直球だったが、変化球にも対応できるようコンパクトな振りを心がけた」。3球目。高めに入ってきたスライダーを力強く振り抜いた打球は、左翼ポール際に緩やかな放物線を描いた。
公式戦初の本塁打を夢の甲子園で放った背番号5は「まさか自分が第1号とは。夢のようです」と喜びに浸った。
【写真=佐賀北-福井商】8回表無死、3番副島浩史が左翼ポール際に大会第1号本塁打をたたき込む=阪神甲子園球場
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大串、序盤の好機逃さず先制打
3回2死一、二塁の好機に先制打を放った佐賀北の5番大串亮平。フルカウントからの6球目のスライダーを中前に運び、二走の井手和馬を迎え入れた。序盤の重圧からナインを解き放つ一打。「ワーッという(球場全体の)歓声が気持ちよかった」と笑顔で振り返った。
1回も2死一、二塁で中前打。この第2打席は「バットは振れている」とプラスのイメージを持って入り、変化球を狙っていたという。「スライダーは予想していたよりスピードがあった。ちょっと詰まったけど(バットを)振り切ったからよかった」
先発の馬場将史が、立ち上がりから好投。「先制点を早めにとって楽にしてあげよう」と思っていた。相手投手に打線が5安打に抑えられる中で2安打と気を吐き、「いつも心がけているようにセンター方向へ」と2回戦での活躍も約束した。
【写真】【佐賀北-福井商】3回表佐賀北2死一、二塁、大串が中前に先制の適時打を放つ。投手山田=甲子園
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守備陣無失策―開幕戦のびのび
終盤まで競り合う重圧の中で、佐賀北の守備陣が投手をもり立てた。
2点リードで迎えた8回裏1死一塁。中前打で一気に三塁を狙った福井商の一塁走者を、強肩の中堅手・馬場崎俊也が素早いノーバウンド送球でアウトに。ピンチの芽を摘み取った。馬場は「気持ちよすぎて、そのままベンチに戻ろうとしてしまった」と笑顔を見せた。
同じ8回の無死一塁では、遊撃手・井手和馬が俊敏な動きを見せた。「捕ってからのスピードは練習通り。間に合うと思った」。三遊間深めのゴロをさばき、間一髪で二塁封殺した。
「守り勝つ」野球を目指すナイン。投前バントは馬場将史が二塁封殺、虚をつかれた格好の三盗は捕手・市丸大介が冷静に刺した。大観衆の視線を集め、試合前の調整の難しさもある開幕試合で無失策。市丸は主将の立場で「練習をしっかりしたから、みんな緊張する場面でも普通にやれる」と話す。
日ごろの練習で、プレーの一つ一つに「甲子園では」「甲子園なら」と、大舞台を意識させてきた百崎監督。初戦を終えた守備陣にも「いつも通りの力を出せた」という。馬場崎、井手は「守りはきちんとできた」と話した後、「今度は打つ方も」と同じ言葉を口にした。次戦への課題は分かっている。
【写真上=佐賀北―福井商】8回裏1死一塁、佐賀北は中前打を許すが中堅手の馬場崎俊也が好送球し、二塁を回った福井商の一走を三塁で刺す。三塁手は副島浩史(左)=阪神甲子園球場
【写真下】初戦で福井商を破り喜ぶ佐賀北ナイン
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