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スタートの練習をする高山健一郎選手。練習は毎日2時間ほど行う=県総合運動場陸上競技場のサブトラック
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日が傾きかけ、寒さが増す夕方。県総合運動場陸上競技場のサブトラックに、次々と佐賀市内各校の陸上選手が集まる。その1人、佐賀総体の100メートル、200メートルでの活躍に期待がかかる佐賀北高1年の高山健一郎選手(16)は、毎日2時間ほどの練習に励む。
「地元の大観衆の中で走り、ファイナリストに残りたい」。400メートルリレーメンバーとして出場した昨夏の千葉総体で、中学の大会とはまったく違う盛り上がりを経験。そのことが決勝進出への思いを強くさせ、走り込みにも力が入る。
◆魅力にはまる
武雄市出身で、陸上との出会いは小学3年。「本当は野球部に入りたかった」が、その前に陸上で体力をつけるよう両親に言われたのがきっかけだった。初めての試合となった4年の学童五輪100メートルでいきなり3位、翌年には優勝した。徐々に試合の楽しさや勝つ喜びを覚え、陸上の魅力にはまっていった。
走るたびに記録も伸びた。6年の学童五輪では、大会新を樹立。中学に入っても、2年の県中学新を更新するなど順調に実力をつけ、九州総体では3年連続で100メートルで3位までに入った。200メートルにも挑戦し、優勝を重ねることで短距離での自信を深めた。
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ライバルの1人、荒木修平選手(佐賀北)=写真上=と柔軟体操をする高山選手。部内での競争も激しい
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◆全国の力実感
ただ中学時代、全国大会では思うような成績を残せていない。168センチ、61キロ。「周りは自分より体格がいい選手ばかりで、雰囲気にのまれて自滅することが多かった」と話す。スタンドから観戦した千葉総体の短距離では、高校トップレベルとの差を痛感。自己ベストは100メートル11秒22、200メートル22秒66。県内ではトップクラスだが、「10秒台、21秒台を出さないと勝負にならない」と実感した。
指導する同校教諭の松永成旦監督(37)は「線が細く、全体的に筋力が足りない」と、今後の課題を指摘。その上で「基礎体力を高めていけば、長所の加速力に磨きをかけることができる。メンタル面は、これから大舞台を経験していけば成長していく」と期待する。
全国と競う力をつけるためにも、この1年は重要となる。「部内や他校にライバルはいるけど負けられない。まず中学3年で出した自己ベストを更新し、今年の全国総体に短距離で出場する」と高山選手。1つ1つの目標をクリアし、佐賀総体で疾走するつもりだ。(文・木寺基生、写真・原田隆博)
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1999年の岩手インターハイで県勢では45年ぶりに陸上男子100メートルを制した北村和也(佐賀北)
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インターハイ陸上競技「全国高等学校陸上競技対校選手権大会」は1948年に始まり、昨年まで58回開催。男女ともトラック、フィールド、混成種目があり、現在は男子21競技と女子17競技を実施し、学校対抗の総合成績も争われる。
県勢陸上の入賞者(8位以内)は延べ80人を超えており、このうち男子短距離(100-400メートル)が3割近くを占める。特に、戦後間もないころと、70年代は県勢男子短距離の黄金期だった。48年の第1回大会から2年連続で100メートル5位入賞した吉永公也(伊万里)をはじめ、51年に原義明(佐賀工)、53、54年に久保宣彦(鳥栖)がいずれも100、200メートルの2種目で入賞している。
久保は54年に2種目優勝の快挙を達成し、鳥栖の総合4位に貢献した。この時の100メートルタイム10秒7は日本高校新、インターハイ初の10秒台として注目を浴びた。
60年代の県勢は振るわなかったが、70年に佐久間和彦(唐津東)が200メートル優勝、100メートル2位、混成の5種競技3位と3種目で入賞。同年、唐津東は総合2位になった。76年は400メートルで吉松幸宏(龍谷)が優勝。77年は100、200、400メートルの3種目で天本憲亮(鳥栖)が入賞したほか、78年に船津康弘(龍谷)が100、200メートルの2種目で入賞している。
その後、県勢は再び低迷し、インターハイで決勝に進む男子短距離選手はわずかとなった。86年に、松永成旦(神埼)が400メートルで2位。99年に、当時100メートル高校歴代6位のタイム(10秒33)を持つ北村和也(佐賀北)が、久保以来45年ぶりに同種目を制している。
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1951年
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100メートル
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(3)原 義明(佐賀工) 11秒5
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200メートル
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(2)原 義明(佐賀工) 23秒3
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1953年
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100メートル
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(2)久保宣彦(鳥栖) 11秒5
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1954年
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100メートル
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(1)久保宣彦(鳥栖) 10秒7
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200メートル
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(1)久保宣彦(鳥栖) 22秒4
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1970年
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100メートル
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(2)佐久間和彦(唐津東)11秒1
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200メートル
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(1)佐久間和彦(唐津東)22秒3
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1976年
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400メートル
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(1)吉松幸宏(龍谷) 48秒41
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1977年
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100メートル
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(3)船津康弘(龍谷) 10秒99
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200メートル
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(3)天本憲亮(鳥栖) 22秒25
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400メートル
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(3)天本憲亮(鳥栖) 48秒28
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1986年
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400メートル
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(2)松永成旦(神埼) 48秒03
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1999年
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100メートル
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(1)北村和也(佐賀北) 10秒60
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選手を支える人たち
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佐賀北監督・松永 成旦さん(37)
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■成長株の選手そろう
県の陸上男子短距離のレベルは高いとはいえないが、今後の成長が期待できる選手がそろっている。佐賀北にも高山のほかに数人いるので、指導者としても楽しみだ。
学校に練習スペースがなく、毎日、県総合運動場陸上競技場のサブトラックで練習している。全天候型なので、選手にとっては恵まれた環境。今後は走り込みやウエートトレーニング、ハードルを使った練習などさまざまなメニューに取り組み、バランスよく基礎体力を上げていくことが重要だ。
今年入学する1年も良い選手が多い。チーム内や県内で切磋琢磨(せっさたくま)し、お互いのレベル向上につながることを期待している。佐賀総体では、個人で決勝に1人は残ってもらいたいし、その可能性は低くないと感じる。リレーでも決勝に進めるよう指導していきたい。
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競技場案内
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県総合運動場陸上競技場(佐賀市日の出)
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佐賀総体では総合開会式の会場にもなる県総合運動陸上競技場=佐賀市日の出
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1976年の若楠国体のメーン会場として建設された県総合運動場陸上競技場は、68年9月完成。同国体では陸上競技や総合開・閉会式が開かれた。以来、県総体のメーン会場として陸上競技が開かれているほか、サッカーJ2公式戦やラグビーなどにも利用されている。スタンドは2万7,000人が収容でき、96年にナイター設備、98年に電光掲示板を設置した。
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