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「苦しかった」を成長に

ゴール裏の至福

2015年11月18日 10時19分

鳥栖-仙台 前半19分、ドリブルで攻め込む鳥栖FW豊田(左)=鳥栖市のベストアメニティスタジアム
鳥栖-仙台 前半19分、ドリブルで攻め込む鳥栖FW豊田(左)=鳥栖市のベストアメニティスタジアム
ホーム最終戦を勝利で終え、ピッチ上を一周してサポーターにあいさつするサガン鳥栖の選手たち=鳥栖市のベストアメニティスタジアム
ホーム最終戦を勝利で終え、ピッチ上を一周してサポーターにあいさつするサガン鳥栖の選手たち=鳥栖市のベストアメニティスタジアム
4回戦・鳥栖-山形 後半47分、鳥栖MF水沼(中央)がシュートを決め、4-3とする=鳥栖市のベストアメニティスタジアム
4回戦・鳥栖-山形 後半47分、鳥栖MF水沼(中央)がシュートを決め、4-3とする=鳥栖市のベストアメニティスタジアム
4回戦・鳥栖-山形 前半11分、シュートを決め喜ぶ鳥栖FW池田(右)=鳥栖市のベストアメニティスタジアム
4回戦・鳥栖-山形 前半11分、シュートを決め喜ぶ鳥栖FW池田(右)=鳥栖市のベストアメニティスタジアム
4回戦・鳥栖-山形 後半36分、鳥栖MF谷口(中央)がダイビングヘッドを決め、3-2とリードする=鳥栖市のベストアメニティスタジアム
4回戦・鳥栖-山形 後半36分、鳥栖MF谷口(中央)がダイビングヘッドを決め、3-2とリードする=鳥栖市のベストアメニティスタジアム

 ホーム最終戦は仙台に1-0で勝ち、続く天皇杯4回戦でも山形に4-3と競り勝ってベスト8進出を決めた。二つの試合は対照的な内容だったけれど、こうした幅のあるゲームをものにできたのも成長の証しでしょう。

 仙台戦で唯一のゴールを決めた豊田は、試合後のインタビューで今シーズンを振り返って「苦しかった」と言って声を詰まらせました。今季16点目は7月の川崎戦以来。4月からずっとホームでの勝利を渇望してきたサポーターとしても同じ思いです。

 サガン鳥栖は今季、森下監督の下で一段と高いレベルの戦い方を目指したが、想定外の低迷。一度も降格圏に落ちなかったとはいえ、残り3戦までもつれたのは初めてだけに、焦りともどかしさが募りました。

 ただ、松本山雅戦で残留を決定させた後の仙台戦は相手の決定機を体を投げ出して何度も防ぐなど、かつてのサガン鳥栖らしさが出た展開になりました。サポーターも自信と落ち着きを取り戻して臨んだ一戦だったでしょう。

 この勝利によって11位に浮上。そこから見れば、降格圏とは勝ち点でも大きな差があるものの、残留争いのさなかには悪い方に考えが流れて平静でいられなかった。そんなサポーターの焦燥がチームに響いたこともあったのかもしれません。

 天皇杯4回戦はけがの藤田に代わりゲームキャプテンを務めている水沼が、全得点にからむ活躍でベアスタを沸かせました。FW池田の先制点、DF谷口のゴールを演出し、自らも2得点を決めた。

 谷口が頭から飛び込んでゴールを決めた時には勝利を確信したけれど、この日のドラマはそこで終わらず、3-3に追いつかれて延長戦を覚悟したアディショナルタイムに、クライマックスが用意されていました。

 今度はミヌのスルーパスに水沼が抜け出し、GKと交錯する直前にループシュート。目の前のゴールネットが揺れるのを見て、みんなともみくちゃになって喜び、「アーレ水沼宏太、走り回れ宏太」とチャントでたたえました。

 ここ数試合の水沼のゴールへの意欲は目覚ましかった。個人技での突破に加えて、キム・ミヌとポジションチェンジを繰り返しながら、縦横に仕掛けていく様子はわくわくしました。

 いつもはDFの菊地がボランチを務めた布陣。後半途中からエースの豊田が投入されてチームをパワーアップさせた感がありました。3失点したものの、最後にDF小林を使ってきっちり90分で勝ち切った。

 この1年はサポーターも新しい試みに耐えなければならなかった。勝利が遠ざかった間は苦しかったものの、胃がキリキリするような残留争いをしのぎ切った経験は必ず将来の糧となるはずです。

 思えば2011年の昇格争いは夜もよく眠れないほどの日々でした。苦しかったJ14年目を戦い抜き、あらためてクラブとチームを信じて応援することの大切さを感じています。

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