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胸を張って帰ろう

2015年10月06日 17時02分

鳥栖―浦和 前半31分、相手選手をかわして攻め込む鳥栖MF吉田(右)。直後にゴールを決めて1―1と同点に追いつく=埼玉県さいたま市の埼玉スタジアム2002
鳥栖―浦和 前半31分、相手選手をかわして攻め込む鳥栖MF吉田(右)。直後にゴールを決めて1―1と同点に追いつく=埼玉県さいたま市の埼玉スタジアム2002
鳥栖―浦和 前半16分、体を張って相手の攻撃を止める鳥栖DF菊地(右から2人目)ら守備陣=埼玉県さいたま市の埼玉スタジアム2002
鳥栖―浦和 前半16分、体を張って相手の攻撃を止める鳥栖DF菊地(右から2人目)ら守備陣=埼玉県さいたま市の埼玉スタジアム2002
鳥栖―浦和 前半41分、コーナーキックのボールを体を張って止める鳥栖GK林(奥)=埼玉県さいたま市の埼玉スタジアム2002
鳥栖―浦和 前半41分、コーナーキックのボールを体を張って止める鳥栖GK林(奥)=埼玉県さいたま市の埼玉スタジアム2002

 アウェーの浦和レッズ戦はDF吉田の今季初ゴールで同点に追いつき1-1のドロー。ホームで大敗した借りは返せなかったものの、残留争いの中で大きな勝ち点1となりました。

 浦和はプレスも早く、正確なパス回しで分厚い攻めを仕掛けてくる。前半23分という早い失点に一時はどうなるかと思ったけれど、その8分後の吉田のゴールが逆襲の烽火(のろし)でした。

 岡本からボールを受けた水沼が縦へのスルーパス。シュートはよく分からなかったが、ボールがネットに飛び込んだように見えた。あの一瞬、スタジアムは静まりかえり、誰かが「入った!」と叫んだ途端、こちらの応援席は沸き返りました。

 キックオフから押し込まれても、DF陣の気迫があふれ、相手に自由なシュートを打たせなかった。後半は早々にFW池田がシュートを放ち、CKを奪う。ぼくらは「ゴールコール」をして気勢を上げました。

 浦和は11分にFWズラタンを投入。主導権を握り直そうという思惑だったのでしょう。再三突破を掛けるキム・ミヌへの当たりも厳しく、ファウルの判定に向こうのサポーターが地響きのような不満の声を上げる。

 激しいプレスを掛けていた浦和は、徐々に疲れが出てきたのか、クロスやパスが乱れてシュートの正確さもない。ボールが枠の上を超えていく度、思わずうわっと声が出る。そのうち鳥栖の反撃が利いてきました。

 後半29分に投入された早坂は、直後にDFのミスを突いてGKと一対一に持ち込んだが、足先で防がれた。その場面を会場のオーラビジョンで見て、倒れ込みながら逆足を残す見事な防ぎ方に、悔しさがいっそう募りました。

 「手を挙げよう」「がんばろう」-。コールリーダの掛け声にみんなが声を振り絞る。水沼がペナルティーエリアに切れ込んだ時は、もう夢中でした。しかし、パスはゴール前に飛び込んだ早坂にわずかに合わなかった。

 相手のシュートもゴール枠をかすめたり、バーをたたく。終了のホイッスルが鳴った時、選手たちがばたばたと倒れたのが、この90分を象徴していました。ドローは満足できなくても、内容にふさわしい結果だったのかもしれません。

 ゴール裏に集ったのは約800人。「ウイ・アー・サガン」のコールで選手たちを迎えた。リベンジは果たせなかったが、サポーターとしても超アウェーを戦い抜いた実感がありました。「胸を張って帰ろう」。選手たちに呼び掛けた言葉は、まさに自分たちの思いでした。

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