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よく走り抜いた、よく戦った

2015年09月24日 14時16分

鳥栖-広島 前半、相手シュートを阻む鳥栖MF藤田(右から2人目)=広島市のエディオンスタジアム広島
鳥栖-広島 前半、相手シュートを阻む鳥栖MF藤田(右から2人目)=広島市のエディオンスタジアム広島
鳥栖-広島 後半、シュートを放つ鳥栖FW池田=広島市のエディオンスタジアム広島
鳥栖-広島 後半、シュートを放つ鳥栖FW池田=広島市のエディオンスタジアム広島

 1位を走るサンフレッチェ広島との対戦はスコアレス・ドロー。敵地エディオンスタジアムで奪った勝ち点1に、勝ったような雰囲気になったのは、過去引き分けさえもなく、大敗の記憶しかなかったから当然でした。

 昨年は台風と重なったために広島は2年ぶり。仲間15人でワゴン車2台に分乗し、鳥栖を午前8時に出発。正午前にはスタジアムに着いて、開門までの間に市内のお好み焼き店で「広島を食らう」という定番コースで臨みました。

 遠征の開放感でみんなの表情は明るかったものの、内心は悲壮感に近いものがあったはずです。試合情報をチェックしていた仲間が、FW豊田とMF水沼の欠場を知らせた時には失望感が広がりました。

 代わりに7試合ぶりの登場となった池田と早坂のコンビが前線に立つ。3バックの左に入った谷口はJ1通算300試合の節目でした。キックオフ早々にCKを獲得し、直後に早坂がシュート。さらにサイドから切れ込んだキム・ミヌがゴールを狙うなど、序盤は鳥栖が攻勢に。

 それから徐々に広島にボールを持たれるようになったけれど、サイドや中央の攻防でも落ち着いて対応し決定機はつくらせなかった。CKはGK林が難なく防ぎ、ミドルシュートも枠を大きく外れてあまり怖さは感じなかった。

 選手たちの冷静な戦いぶりに、ぼくたちの気持ちも随分違ったものになっていました。屋根がなくてもチャントやコールが、力強く感じられるように響く。後半は数字に表れた以上に攻めていたように思います。

 藤田のロングスローやDFの背後へのパスはあと一歩の場面をつくり出し、吉田、早坂、ミヌのシュートはブロックされたものの、応援のボルテージは上がりました。残り5分を切ってからは、必死で声を振り絞りました。

 アディショナルタイムには広島が早いタイミングで前線にロングボールを送り、FWに抜け出されそうになりました。DF菊地が一瞬の間を逃さずけり出したのは見事な対応。終了と同時に拍手が起き、サガントスコールになりました。

 相手の強みであるサイドに対し吉田、チェ・ソングンが集中力を切らさなかった。谷口が決定機を体で弾いた場面もあった。全員で90分をバランスよく戦い抜いた一戦に「よく走りきった」「勝利に等しい」などとみんな納得の様子でした。

 優勝争いではなく、残留を争う中でも1700人のサポーターが敵地に詰め掛けたことは特筆されます。苦しい時にチームと共に戦うことの大切さを痛感させた一戦でした。

 清水と引き分けた前節に続くドローで半歩ずつ前進し、勝ち点は31。派手さはなくとも勝負に対する必死さが伝わってきた。サポーターの気持ちにぴったり合うゲームでした。

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