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| 第1部 家庭はいま<2>朝食欠食 (10年1月30日) | ||
幼児期に生活の乱れ
「いま、おなかの中にある食べ物を言ってみようか」。佐賀市内の保育園。午前9時半の検温に合わせ、保育士が子どもたちに声をかける。
この保育園では朝食の有無を直接尋ねるのではなく、朝、何を食べたか間接的に聞いている。「パイの実は結構多い。子どもたちはパンと思っているみたい」。保育士はため息をつく。
別の保育園も同じような状況だ。午前中の活動が何となく乗らない。ぼーっとしている子どもも多い。「家庭の様子を知ることが大切」と考え、連絡帳に睡眠時間や夕食、朝食のメニューを書いてもらうことにした。
就寝遅く朝寝坊
見えてきたのは就寝時間の遅さだった。午後9時までに寝る子は少なく、11時の子どももいる。保護者に話を聞くと、夕食の時間が遅いことも分かってきた。
「午後8時をすぎてからの夕食が多い。就寝が遅くなり、朝はぎりぎりまで起きない。朝食を全くとらない子どもはいないけど、おにぎり1個とかは多い」。ベテラン保育士は親の生活リズムに子どもが巻き込まれている現状を指摘した。
ただ、県体育保健課の2008年の調査によると、朝食を「必ず毎日食べる」は小学5年で89・2%、中学2年で86・8%。05年に比べて小学校は3・5ポイント、中学は5・7ポイント上昇した。「早寝早起き朝ご飯」に象徴される食育が浸透。「朝食をとる子どもが成績がいい」といった全国学力テストの分析も保護者の意識を変えつつあるようだ。
とはいえ、共働きの夫婦にとって現実は厳しい。県東部に住む30代の女性は「できるだけご飯とみそ汁を心掛けたが、自分たちの準備もあり、パン食が多かった。寝坊した朝は食べさせないまま送り出すこともあった」。子どもの保育園時代をそう振り返る。
「食べないよりはまし」。そんな思いがお菓子の朝食につながるのか。それとも保育園や幼稚園、小中学校の給食が栄養を補ってくれると考えるのだろうか。
軽食出す託児所
佐賀市内の託児所では3食きちんと食べていない子どものことを考え、昼食とは別に午前10時半、午後4時、6時ごろに軽食を出している。託児所を経営する女性は「食以前に生活のリズムができていないから」と話す。実際、母親の出勤時に車の中で寝たままの子もいるという。
この女性はある日、迎えにきた母親と子どもの会話が気になった。「(夕方の軽食は)何を食べたの? たくさん食べた?」。まさか、夕食を抜こうと思っているのでは─。口にこそしなかったが、そんな不安がよぎった。
【写真】朝食に用意された菓子パンとスナック菓子(本文と写真は関係ありません) |
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