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アニメ「ユーリ!!!」ファン、唐津に「巡礼」

地元歓迎 もてなし企画、知恵絞る

2016年12月15日 10時29分

市や観光関係者、アニメのファンらで開かれた「長谷津と唐津をつなぐ会」。地域活性化につなげる方策などを出し合った。右は会長の河上彰範さん=唐津市のJR唐津駅
市や観光関係者、アニメのファンらで開かれた「長谷津と唐津をつなぐ会」。地域活性化につなげる方策などを出し合った。右は会長の河上彰範さん=唐津市のJR唐津駅
唐津観光タクシーが運転手に配布している〝聖地巡礼〟のための資料。ファンに向けた巡礼プランも提案している
唐津観光タクシーが運転手に配布している〝聖地巡礼〟のための資料。ファンに向けた巡礼プランも提案している
アニメの画面を切り取って自作したカードを持参し、同じ構図の写真を撮るアニメファン=JR唐津駅前
アニメの画面を切り取って自作したカードを持参し、同じ構図の写真を撮るアニメファン=JR唐津駅前

 フィギュアスケートを題材にしたテレビアニメ「ユーリ!!! on ICE」が10月から放送されている。主人公の出身地「長谷津町」は唐津市がモデルとされており、アニメに登場した場所には全国から“聖地巡礼”のファンが訪れている。地元では「ユーリ効果」を一過性のものにせず、地域活性化につなげようと模索する動きも出てきた。

 唐津城や舞鶴橋、唐津駅前…。休日には女性を中心に、アニメで描かれた場所で写真撮影するファンが絶え間なく訪れる。学生時代の友人という埼玉県と岡山県の女性(ともに29)は旅のしおりを自作して1泊2日で唐津を散策。「(アニメのキャラクターが)『ここにいるんだ』とすごく楽しくなった。作中の季節に合わせてまた来たい」。友人と3人で来た長崎県大村市の永尾陽子さん(43)は今回が6回目。「毎回ちょっとずつコースを変えているし、同じ所に行っても楽しい」と話す。

 フィギュアの世界女王・メドベージェワ選手(ロシア)もユーリのファン。市によると、唐津移住者に向けたサイトにロシアからのアクセスが集中する珍現象も起きているという。

 地元では歓迎ムードも広がる。「久町」として登場する京町商店街は、唐津くんちが終われば片付けるちょうちんを、アニメの世界観を損なわないため年末まで飾り続けることを理事会で決めた。アーケード内ではクリスマスソングとユーリのBGMを交互に流してファンをもてなす。

 唐津観光タクシー総務係長の多久島修さん(52)は、土地勘がないユーリファンと、平均年齢60歳の運転手の会話がぎくしゃくしないよう、聖地の資料を配って運転手を“教育”している。ファンからは「一から話が通じて感動した」という声もあり、「これも立派なおもてなし。会社の利益にもつながる」と多久島さん。「シングルルッツ・プラン」「ダブルフリップ・プラン」といった巡礼プランも提案中だ。

 13日には市や観光関係者、地元のユーリファンら20人余りが集まり、「長谷津と唐津をつなぐ会」と銘打った会議を開催。「写真撮影できる等身大のパネルが欲しい」「唐津オリジナルのグッズやお土産ができないか」「市民へ周知し、受け入れる土壌づくりが重要」と意見を出し合った。市の観光課が取りまとめてアニメの制作委員会に地元の声として届け、実現可能性を探るという。

 虹の松原がある唐津市は今夏、アニメ「おそ松さん」とのコラボ企画で沸いた。「ユーリ」の放送は今月で終了予定だが、DVD化も決定。全国には茨城県大洗町などアニメ放映後数年たっても多くのファンがリピーターとして足を運ぶ場所もある。地元でステーキ店を営む「つなぐ会」会長の河上彰範さん(39)は「おそ松さんと違い、ユーリは実際に唐津に聖地がある。まちの努力次第でどうにでもできる」とさらなる盛り上がりを期待する。

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