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子引き渡しに強制措置 法制審試案

離婚巡る手続き明確化

2017年09月09日 13時45分

子引き渡しに強制措置 法制審試案

 法制審議会(法相の諮問機関)の民事執行法部会は8日、離婚に伴う子どもの引き渡し手続きを明確化する中間試案をまとめた。一方の親への引き渡しを命じる裁判所の判決をもう一方の親が無視した場合、原則として、まず金銭を支払わせることで履行を促し、それでも応じなければ裁判所の執行官が強制的に引き渡す。支払い義務が確定した子どもの養育費不払いを解消するため、裁判所が金融機関や公的機関に、支払い義務のある人の預貯金や勤務先を照会、回答を得て財産の差し押さえを図る新制度案もまとめた。

 法務省は、中間試案について9月中にパブリックコメント(意見公募)を実施し、法制審の答申を得て、早ければ2018年の国会への民事執行法改正案提出を目指す。

 現行法は引き渡しの強制執行手続き規定がなく、差し押さえなど直接的な強制執行(直接強制)の手続きを定めた動産の条文で運用。子どもを物扱いすることや一律の対応にならないことに批判が出ていた。

 一方、日本は14年、国際結婚破綻などで国境を越えて連れ去られた子どもの扱いを定めたハーグ条約に加盟。条約は引き渡しを命じる判決に応じるまで、金銭を支払わせる「間接強制」を規定しており、直接強制のみの国内結婚のケースとの整合性も求められていた。

 試案は、原則として判決に応じるまで金銭の支払いを求める間接強制を規定。間接強制の決定が確定した日から2週間が経過した後でなければ、引き渡しの直接強制はできないとした。

 執行官は、引き渡しを命じられた親の住居への立ち入りや捜索ができるほか、必要があれば鍵も開けられる。抵抗された場合は警察の援助も求められる。一方、子どもの心情に配慮し、原則として引き渡しの場には双方の親がいることが必要とし、子どもに対しては力ずくの行為を禁じた。

 裁判所が行う不動産競売から暴力団を排除する方策もまとめた。暴力団組員でないことを宣誓、陳述させるほか、組員が最高額の入札者だった場合、裁判所が売却不許可を決定する。【共同】

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