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「再稼働反対」70隻海上デモ

長崎・新松浦漁協、玄海原発沖合で

2017年07月16日 10時13分

今秋にも再稼働が見込まれる玄海原発に向け、「再稼働絶対反対」「生活の海を守れ」とシュプレヒコールを上げる漁船団=東松浦郡玄海町の玄海原発沖
今秋にも再稼働が見込まれる玄海原発に向け、「再稼働絶対反対」「生活の海を守れ」とシュプレヒコールを上げる漁船団=東松浦郡玄海町の玄海原発沖

 九州電力玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)の再稼働を巡り、避難対象の半径30キロ圏に入る長崎県松浦市鷹島町の新松浦漁協が15日、漁船で海上デモを行った。「再稼働絶対反対」と書いた横断幕や大漁旗を掲げた約70隻が原発の沖合に繰り出し、「生活の海を守れ」と抗議の声を上げた。

 漁師たちは沖合でシュプレヒコールを上げ、拳を突き上げた。事故が発生した場合の漁業被害への不安や、困難が予想される避難計画への不満をぶつけた。

 総指揮船に乗船した西吉秀敏理事(63)は「行動で示さなければ、後に続く若い人たちに『おいちゃんたちは何をしよったね?』と言われる。国策だろうが、地域は自分たちで守ると決めた」と決意を明かした。

 志水正司組合長ら幹部6人は陸路で原発に隣接する玄海エネルギーパークを訪れ、瓜生道明九電社長宛ての抗議文を提出した。白地に赤で「絶対反対」と書かれたはちまきを締め、「再稼働を決して容認しない。反対を貫く」と主張した。

 漁業補償の枠組みを示すことなどを求める要望書も提出したが、直後に「再稼働を前提にすることになり、デモの趣旨にそぐわない」として撤回した。

 抗議文を受け取った立地コミュニケーション本部玄海事務所の十時孝義運営第2グループ長は「不安に思う気持ちは当然。万全な安全対策をつくり、丁寧な説明に努める」と述べた。

■「事故起きぬなら」地元漁業者は静観

 玄海原発の再稼働に向けた動きに対し、長崎県の新松浦漁協が海上デモをした15日、40年以上にわたり原発が暮らしのそばにある地元玄海町の漁業者は静観した。抗議に一定の理解を示しつつ、再稼働を容認する声が漏れた。

 仮屋漁協の牧元義博理事(59)は組合員らと一緒に仮屋漁港を清掃していた。同じ漁業者のデモを「反対する人がいることも分かる」と受け止めながら、「(玄海原発による)影響があったら、近くの漁港はとっくに閉まっとる」と原発を容認する考えを示した。その上で、今秋にも見込まれる再稼働を見据え、「作業員が増えて町に活気が出るやろう」と推し量った。

 別の漁協の支所を訪れた組合員も「事故を起こさんやったらよか」と言葉少なに話した。

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