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加計学園文書問題 職員名、協議の詳細黒塗り

2017年06月19日 10時00分

学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画を巡って、文科省(右端)と愛媛県今治市が公表した文書=18日
学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画を巡って、文科省(右端)と愛媛県今治市が公表した文書=18日

■識者「公開、法解釈に誤り」

 学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設計画を巡っては、文部科学省が内閣府とのやりとりを記録したとされる文書を公表、新設場所の愛媛県今治市も大量の文書を開示した。しかし、計画手続きがゆがめられたのではないかとの疑惑は一向に解消されていない。専門家は、背景に公文書の扱いや公開基準の問題があるとして「国民の知る権利に応えていない」と批判している。

 今治市は情報公開請求に対し、これまでに7千ページを超える文書を開示。市職員が首相官邸を訪問したことや、内閣府と協議を重ねてきたことが明らかになった。

 しかし、協議した職員名や詳細な協議内容は「今後の業務に支障が生じる恐れがある」として、多くが黒く塗りつぶされている。

 NPO法人「情報公開クリアリングハウス」の三木由希子理事長は「今治市もかなりの税金を使うので、プロセスを市民に説明する責任がある。全て開示しなければ市民から疑念を持たれても仕方がない」と指摘する。

 一方、文科省は15日、内閣府から「総理の意向」「官邸の最高レベルが言っている」などと伝えられたとする文書が存在したとの再調査結果を明らかにした。

 通常公開しない個人のメモや備忘録も含まれていると説明し、今回は「特例的な調査」「通例とは異なる」と強調。「存在を確認できなかった」とした最初の調査を正当化しようという意図が見え隠れした。

 「現在及び将来の国民に説明する責務が全うされる」ことを目的とする公文書管理法は(1)行政機関の職員が職務上作成し(2)組織的に用い(3)保有している-ものを行政文書と定義。情報公開法はこれらを原則公開の対象にしている。

 公文書管理に詳しい長野県短大の瀬畑源助教は「文科省は特例としているが、本来公開されるべき行政文書だ。公文書管理法の解釈を間違っている」と指摘する。

 一方の当事者である内閣府は16日、「総理の意向」などと記載された文書について「存在を確認できなかった」「発言をした者はいなかった」と発表。結局、内容の真偽はあいまいなままだ。

 瀬畑助教は「他省庁との協議を職員が記録しないはずはない」と疑問視。「不当な政治圧力を抑制するためにも政策決定の過程をきちんと記録し、原則公開する行政文書として登録することが重要だ」と話した。【共同】

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