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「18歳選挙権」見えぬ浸透策 施行1年

2017年06月19日 08時28分

「18歳選挙権」見えぬ浸透策 施行1年

■次期衆院選へ各党手探り

 選挙権年齢を「18歳以上」に引き下げた改正公選法の施行から19日で1年を迎える。国政選挙では、昨年の参院選で初適用。与野党は若年層を意識した公約などを競って打ち出したが、有効な浸透策は依然見いだせておらず、次期衆院選をにらんだ手探りが続く。一時の働き掛けに終わらせず、若年層の政治参加促進へ向けた取り組みを継続することが必要だとの指摘も出ている。

 自民党は青年局が運動の中核を担う。都道府県連の「学生部」設置など組織づくりや、ネット戦略に取り組む。「学生部」は現在、計22の都道府県連に置かれており、18、19歳を含む若者の支持獲得の拠点だ。

 高校や大学訪問に前向きな青年局幹部は「議員をどう受け入れたらいいか分からない、とためらう学校もある」ともどかしさを感じた経験を明かす。当選2回の衆院議員は「若者が情報を得るのはネットが大半。どうすれば党ホームページを見てもらえるか」と悩む。

 公明党は青年委員会が活動を主導。国会議員や地方議員が数十人の若者と語る「ユーストークプロジェクト」などを参院選後の昨年10月から展開している。党学生局長の佐々木さやか参院議員は「施行1年で、まだ効果は出ない。工夫を重ねるしかない」と語る。

 対する民進党。昨年の参院選で実施した共同通信の出口調査では、18、19歳の比例代表投票先が同党は19・2%で、40・0%の自民党の半分程度にとどまった。野田佳彦幹事長は記者会見で「(旧民主党など)短命政権の反動から若者が安定を望み、安倍政権を支えている」と分析する。

 反転攻勢の一助にと、10代限定の「民進党ハイスクール」を不定期に開き、今月15日には東京・原宿で蓮舫代表が約150人の女子高生と意見交換した。同党筋は「これだけでは不十分。挽回への決定打は見つからない」と焦りを隠さない。

 共産党は10、20代向けに野党共闘の意義などをまとめた小冊子を約30万部作成し、街頭演説などで配布する。

 18、19歳の支持獲得に向けた各党の取り組みは、当面の選挙対策だけでなく、将来の党の盛衰につながる面もある。自民党青年局長代理の小林史明衆院議員は取材に「高校生の時から党の政策を伝え、政治を考えてもらうのは意味がある。継続が大事だ」と強調する。【共同】

 ■18歳選挙権 選挙権年齢を「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げる改正公選法が昨年6月19日に施行され、直後の参院選で18、19歳の約240万人が新たに有権者として加わった。全有権者に占める割合は約2%。選挙権年齢の変更は、終戦後の1945年に「25歳以上」が「20歳以上」に引き下げられて以来。政府は、全高校生に副教材を配るなど政治参加への意識を高める「主権者教育」に力を入れ、投票率の向上を目指した。【共同】

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