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原発除染、国費投入へ 経産省検討

東電株低迷で計画変更

2016年12月01日 15時15分

原発除染、国費投入へ 経産省検討

 経済産業省が東京電力福島第1原発事故の除染費用に、新たな国費投入を検討していることが30日、分かった。費用が5兆円規模と想定の2倍に膨らむほか、東電株が低迷しており、国の保有株の売却益で賄うとした現行の計画では対応できないと判断した。これとは別に放射線量が高い帰還困難区域の除染は、復興のためのインフラ整備との名目で国費を充てる。

 国は2012年に原子力損害賠償支援機構(現原子力損害賠償・廃炉等支援機構)を通じて東電に1兆円を出資。東電の経営改革による株価の上昇後に保有株式を売却し、2兆5千億円と見込んでいた除染費用に充当する計画だった。

 しかし費用は対象地域の拡大などで倍増するとみられるほか、東電株の時価総額は30日時点で約7千億円にとどまっており、売却益で全額を賄うことが難しくなった。

 現在は国が9兆円の交付国債の枠を設け、被災者や環境省などが東電に請求した賠償や除染の費用を一時的に肩代わりしている。今後、国債枠の拡大や、国費投入の具体案を検討する。

 帰還困難区域の除染は、自民党が8月にインフラ整備と一体で国が公共事業として実施するよう求める提言をまとめており、政府としても同様の方針を打ち出す。【共同】

 ■原発事故に伴う除染 福島の原発事故で拡散した放射性物質が付着した土壌を取り除いたり、建物や道路を洗浄したりする。除染の枠組みを定めた特別措置法は除染費用を全て東京電力が負担すると明記しているが、除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設については国が負担する。政府は除染作業にかかる費用を2兆5千億円と見込んでいたが、対象地域の拡大などで増加している。

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