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訪日客の観光、多様化 経済報告で動向を特集

2016年10月18日 17時17分

 日銀は17日公表した地域経済報告(さくらリポート)で訪日外国人旅行者の動向を特集し、訪問先や観光の内容が多様化している現状をまとめた。動物観察やそば打ちなど体験型の観光の人気が高まっているという。2020年の東京五輪までは外国人旅行者の増加が続くとの見方が多いとして、外国語対応などの態勢整備を求めた。

 日銀の本支店が企業に実施したヒアリングでは、中国が関税を引き上げた今年春以降「免税品の売上高が前年から40%以上落ち込んだ」(本店)など、中国人による高額消費は減少したとの声が相次いだ。

 一方、旅行者の消費は多様化している。北海道羅臼町では、シマフクロウやツチクジラなどの希少動物に通年で遭遇できるとの口コミが広まり「欧米人観光客が急増した」(釧路支店)という。「そば打ち体験プランが予約困難なほど人気が高まっている」(神戸支店)との報告や「リンゴ収穫体験の利用者が急増している」(青森支店)といった報告もあった。

 海外のブランド化粧品から国産化粧品へといった購買行動の変化もみられ「国内で増産を目的とした設備投資を実施する計画」(大阪支店)も出ているという。

 富裕層に医療を提供する「メディカルツーリズム」も盛んで、家族での寝泊まりが可能な最高級の個室病室や、イスラム教徒向けに礼拝室を施設内に設置するなどの動きも名古屋支店や北九州支店から報告された。

 日銀は、外国人の旅行消費額全体は減っていないと指摘。受け入れ態勢の強化や観光資源に一層磨きをかけることが重要だと訴えた。【共同】

 ■さくらリポート 日銀が北海道から九州・沖縄まで全国9地域の景気判断をまとめた「地域経済報告」の通称。3カ月ごとに開く支店長会議の後に公表する。企業からの聞き取りを基に生産や設備投資、個人消費などの動向を地域ごとに分析する。米連邦準備制度理事会(FRB)の「地区連銀景況報告」がベージュブックと呼ばれるのに倣い、桜色の表紙から名付けた。

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