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玄海原発再稼働、賛成46・8%

県民世論調査 福島事故の記憶風化?

2015年10月12日 10時10分

玄海原発再稼働、賛成46・8%
玄海原発再稼働、賛成46・8%

■僅差、初めて反対を上回る

 佐賀新聞社が実施した県民世論調査で、九州電力玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)の再稼働に46・8%が賛成し、反対の45・3%を上回った。東京電力福島第1原発事故以降、同じ質問で賛成が反対を初めて逆転した。8月には新規制基準の下、九電川内原発1号機(鹿児島県)が全国に先駆けて再稼働。史上最悪の原子力災害から4年7カ月が経過し、記憶も風化して原発回帰のムードが広がりつつある現状が浮かび上がった。

 地元の原発再稼働とは別に、将来的な原発の存廃についての質問でも回答に変化が見られた。「今より増やす」「現状維持」「減らして維持」と答え、何らかの形で原発を残すべきとする“維持派”は52・9%だった。一方、「将来的にゼロ」「即座にゼロ」の“脱原発派”は46・0%で、こちらも福島の事故以降、初めて維持派が脱原発派を上回った。

 再稼働をめぐっては、同意の必要な「地元」範囲の不明確さや避難計画の実効性など見切り発車との指摘もあるなか、原発を「重要なベースロード電源」と位置付け、規制委の審査をクリアした原発を順次、再稼働させる安倍政権の方針に沿うような県民意識の変化が読み取れる。

 地域別(16市郡)にみると、立地自治体の東松浦郡玄海町や隣接する唐津市、原発から遠い県東部の鳥栖市や三養基郡などで再稼働賛成が反対よりも多い。逆に再稼働反対が上回ったのは、県内で唯一、九電と安全協定を結んでいない伊万里市のほか、西松浦郡有田町や武雄市、鹿島市、嬉野市などの県西部、佐賀市、小城市などだった。

 男女別の考え方の違いも顕著で、男性が賛成55・4%、反対40・3%なのに対し、女性は逆に49・7%が反対し、賛成は39・4%にとどまる。年代別では若い世代ほど再稼働に前向きな傾向がみられる。賛成が最も多いのは20代の64・9%で、反対の27・0%と大きく開いた。反対が多かったのは主に40代以上だった。

 支持政党別でみると、自民党支持者は賛成が60・6%、反対32・2%。民主党は賛成29・8%、反対63・1%と対象的な結果になった。「支持政党なし」の無党派層は反対が51・0%で、賛成の38・6%を上回った。

 今年1月に就任した山口祥義知事は、再稼働に関して「新規制基準に適合し、住民理解が得られれば容認する」と発言している。再稼働に反対した人の68・8%、賛成した人の61・2%が知事を評価しており、現段階では賛否両派から支持を得ている。

 県民世論調査は10月2~4日に電話で実施し600人から有効回答を得た。

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