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徴古館再開10年で企画展 鍋島家と洋画テーマ
【写真】百武兼行の油彩画などを紹介している「夏の名品展」=佐賀市松原の徴古館 

 旧佐賀藩主・鍋島家に伝わる資料を所蔵する博物館「徴古館」(佐賀市松原)が公開を再開して10周年を迎えた。記念企画として、今年は貴重な所蔵品を公開する「名品展」を3回計画。現在、第一弾の「夏の名品展-鍋島家と洋画のはじまり-」を開いている。

 徴古館は1927年、鍋島家12代当主の直映(なおみつ)氏が開設したが、45年に閉館した。その後、97年に国の登録有形文化財に指定されたのを受け、鍋島報效会が98年に一般公開を再開。所蔵品を紹介する企画展を続けてきた。

 10周年事業の第一弾となる「夏の名品展」は98年以来、通算42回目の展覧会。洋画をテーマに据えるのは初めてで、明治初期に最後の藩主だった鍋島直大夫妻に従って渡欧し洋画を学んだ百武兼行の油彩画や、佐賀出身の高木背水が描いた鍋島家の人物の肖像画などを展示している。

 百武の一連の作品は東京・永田町にあった鍋島屋敷に飾られ、洋画壇のリーダーになる岡田三郎助が見て感動し、画家を志したという逸話があり、県重要文化財の「マンドリンを持つ少女」などを公開している。

 百武は直大夫妻の肖像画も描いていたが、「栄子像」は関東大震災で被害を受けたといい、代わって高木が1930年に描いた「栄子像」を展示。2人の画家の表現の違いも見て取れる。

 このほか、フランスのガラス工芸家ラリックが制作した車のマスコット「勝利の女神」や、古九谷様式の有田焼「色絵山水花鳥文大皿」(県重要文化財)などの陶磁器、鍋島家と洋画のつながりを示す文献資料なども展示している。

 徴古館は4月から学芸員を1人増やして研究調査機能を強化し、土曜日の開館も開始。藤口悦子主任学芸員は「調査研究を進め、所蔵する名品を公開していくとともに、歴史の中での位置づけなどを紹介していきたい」と話している。

 「夏の名品展」は7月12日まで。日曜休館。入館料は300円、小学生以下無料。6月7日午後2時からは、県立美術館の野中耕介学芸員のギャラリートーク「百武兼行と高木背水」がある。

【写真】百武兼行の油彩画などを紹介している「夏の名品展」=佐賀市松原の徴古館

2008年05月17日更新
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