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武雄患者射殺事件冒陳要旨全文【その1】


佐賀地裁で17日開かれた武雄入院患者射殺事件の初公判で、検察側冒頭陳述は次の通り。


【事件の経緯】
1、抗争の経緯
 指定暴力団道仁会は、2代目会長松尾誠次郎の引退に伴う後任人事案を巡り、平成18年5月初旬ごろから内部対立を深め、同月18日ごろ、松尾組組長松尾義久の道仁会3代目会長への襲名が発表されると、道仁会内の最大勢力であった村上一家らはこれに強く反発した。

 そこで、道仁会は村上一家総長らを絶縁処分にしたが、村上一家側は道仁会から脱会して同年6月に九州誠道会を結成し、道仁会は内部分裂した。

2、被告人と道仁会の関係
 今田文雄被告は、昭和40年ごろから暴力団員として活動し、昭和60年ごろ、当時は道仁会松尾組内の大中組組長だった松尾義久に誘われ、大中組傘下の柴田組組長となった。

 昭和62年ごろ、今田被告は、執行部と対立して大中組から絶縁処分を受けたが、その後も配下を引き連れて暴力団同然に活動した。

 平成4年ごろ、道仁会は、当時の松尾組組長松尾誠次郎が3代目会長に就任し、松尾義久は松尾組の2代目組長となった。

 また、平成12年ごろ、大中組は松永組へと名称を変更し、平成15年ごろ、今田被告は、道仁会松尾組(組長松尾義久)傘下の松永組に、組織委員長として迎え入れられた。

3、抗争状況
 平成18年5月21日、道仁会本部や今田被告の所属する松永組等5カ所への同時多発銃撃事件が発生すると、同月24日には、村上一家傘下の暴力団組事務所に火炎瓶が投げ込まれて同事務所が全焼する事件が発生するなど、同年中に、道仁会側に対しては、合計7件の銃撃事件や爆発物投てき事件、殴打事件が発生して道仁会系組員ら5名が負傷し、九州誠道会側に対しては、合計3件の銃撃事件や放火事件が発生して、組長1名が負傷した。

 また、平成19年6月、佐賀県内の久保田町で九州誠道会系の鶴丸組組長刺殺事件、熊本市内で道仁会系組員による九州誠道会系忠真会会長代行射殺事件が発生し、同年7月には佐賀県唐津市内で九州誠道会系田口組事務所への爆発物投てき事件が発生した。

 同年8月18日、福岡市内で、道仁会3代目会長松尾義久は、九州誠道会村上一家組員らにより、けん銃で頭部等を撃たれて射殺された。

 これに対し、その翌日には、熊本市内で、道仁会系組員らが、九州誠道会系忠真会会長を銃撃し、同人は重傷を負った。

 本件殺人事件発生後の平成19年11月24日、九州誠道会村上一家系の古賀組組長が射殺されると、同月27日には、道仁会系大平組組長が射殺、組員が刺殺されて合計3名が殺害された。

 本件は、こうした道仁会と九州誠道会の対立抗争のさなかに、道仁会に属する今田被告によって敢行された事案である。

冒頭陳述要旨その2へ
2008年03月18日更新

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