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口蹄疫 非常事態宣言解除 佐賀県の反応は

 口蹄(こうてい)疫問題で宮崎県が27日、非常事態宣言を全面解除した。佐賀県の畜産関係者は、競りや流通の正常化への期待とともに、消毒などの警戒を緩めることができない複雑な心境をみせた。子牛の購入先が宮崎中心だった農家は、新たな購入先探しも始まる。余波がおさまるまでにはなお時間を要しそうだ。


 「長かったが、やっといい方向に向かい出した」。鹿島市の肉牛繁殖農家平田康成さん(35)はほっとした表情で語った。子牛の競り中止で一時収入が途絶えたが、佐賀では6月中旬に再開され、収入も戻りつつある。


 ただ、ウイルスへの警戒を弱めるつもりはない。「完全終息まで気を緩めるわけにはいかない」とし、車や人だけでなく新聞や郵便物にも行う〝徹底消毒〟は今後も続ける考えだ。


 唐津市で肥育牛約2千頭を飼育する中村俊六さん(61)も「感染拡大の可能性は減ったが、まだふん尿処理が残り、安心できない」と指摘する。約30年前から宮崎の子牛を購入し、今では全体の8割超を占める。競り中止の一方で月80~100頭の肉牛出荷は続き、頭数は300頭近く減った。緊急的に長崎や沖縄の市場に出掛けて約70頭の子牛を買い付けた。


 質の高い佐賀牛を生産するため、子牛は宮崎産にこだわってきたが、「宮崎の打撃は壊滅的。これまで通りのやり方はできない」と新たな購入先を探さざるを得ない状況に。「宮崎の農家はもっとつらい思いをしている。われわれも頑張るしかない」。復興を目指す仲間を励ますように語った。


 JAさが畜産センター(多久市)での競りは、近県に限っていた子牛の競りの参加制限を8月8、9日から撤廃する予定で、子豚などを含めたすべての競りが正常化する見通し。子牛の価格は前年同期より高い水準だが、他県の家畜市場も再開されて低下傾向にある。同センターは「枝肉価格の低迷も続き、大幅な価格低下がないか不安は残る」と話す。


 農家への消石灰配布や感染道路での車両消毒など防疫対策に力を注いだ佐賀県畜産課は「宮崎県が移動制限を解除したものの、まだ感染ルートも解明されておらず警戒を緩めることはできない。農家には引き続き畜舎消毒と家畜の健康観察を呼びかけ、県としても県内発生への備えを進めたい」と話した。

2010年07月28日更新

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