市場調査 地元初ずらり
全国展開するファッションビル「パルコ」の福岡店が19日、天神の”一等地”旧岩田屋本館跡にグランドオープンする。同社にとって福岡・天神は、国内に残された”最後”の巨大マーケット。店舗のラインナップからも、入念な市場調査がうかがい知れる。
福岡パルコは地下1階から地上8階までの9フロアで、延べ床面積は2万4千平方メートル。全154店中104店が福岡市内初出店で、うち30店はパルコが福岡のマーケットを調査して、テナントと共同開発したオリジナル店舗となっている。
1階入り口には、パルコが初めて直営するセレクトショップ「ワンス・ア・マンス」を置き、展示する雑貨やファッションを毎月変えながら季節感を出す。一方、西鉄福岡駅と地下鉄天神駅の”通り道”となる地下1階は「おいしい地下食堂」(略称・オイチカ)とし、伊万里牛ハンバーグや玄界灘の海鮮丼、豊前うどんなど九州グルメを中心に10店が入る。
パルコと言えば、1970年代以降、東京の渋谷店を中心に若者ファッションをリードしてきた商業ビルだが、衣料品の比重が5割を占める通常の店舗に対し、福岡店は3割強に抑えた。リーマンショック後の衣料品不況も背景にあるが、駅に隣接する恵まれた立地を生かすため、バラエティ豊かな雑貨を取りそろえて、幅広い年齢層からの集客を目指す。
店内には楽器、自転車、登山の専門店のほか、東京・代官山で人気の音楽のセレクトショップ「ボンジュール・レコード」、日本代表や世界の名門クラブのグッズが充実したサッカーショップ「KAMO」が入る。
韓国や中国、台湾などアジアからの買い物客を意識し、8階には「天神キャラパーク」を開設。スヌーピーやリラックマの専門店、ミニカーを豊富に取り扱うトミカショップなどが並ぶ。
もちろん、客層の中心となる20~30代の女性向けショップも充実。福岡出身の美容家IKKOさんが手がけるセレクトショップ、無印良品のヒット商品を並べた「MUJI BEAUTY」、韓国で人気の「バニコラ」などコスメが充実。まつげや目元メイクの専門店もある。
パルコは雑貨重視の福岡店を、今後の店舗展開のモデルの一つにしたい考えで、平野秀一社長は「うちは価格よりも、ファッション性や商品のかわいらしさを工夫した店。お客さまの声を聞きながら、どんどん進化する店を目指したい」と話している。
【写真上】パルコ初の直営ショップ。毎月1回、展示商品を変え、季節感を出す=福岡パルコ1階
【写真中】天神キャラパークの中にあるリラックマグッズの専門店=福岡パルコ8階
【写真下】美容家IKKOさんが手がけるコスメのセレクトショップ=福岡パルコ4階
|