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佐賀大生飲酒死亡は防げた悲劇 啓発団体が注意喚起

 佐賀大学ラグビー部の1年生男子(19)が卒業生送別会で酒を飲んだ後に死亡した問題で、佐賀大学は16日、死因を「急性アルコール中毒による循環不全」と発表した。全国で一気飲み防止キャンペーンを続ける団体は「酔いつぶれた状態で一人にしないなど、命を救えるチャンスはあった」と指摘。歓送迎会シーズンの大学や職場で「悲劇を繰り返さないで」と呼び掛ける。


 酒に含まれるアルコールは肝臓でアセトアルデヒドに分解され、血液に入る。急性アルコール中毒は、頭痛や吐き気を引き起こすアセトアルデヒドの濃度の高い血液が大脳や呼吸中枢をまひさせ、最悪の場合は死に至る。


 司法解剖した佐賀署によると、今回の男子学生の血中のアルコール濃度は致死量には達しておらず、急性アルコール中毒で循環器系の機能が低下して死亡したらしい。


 「一気飲ませ」で子どもを亡くした遺族らでつくる「イッキ飲み防止連絡協議会」(東京)によると、「イッキ! イッキ!」が流行語大賞になった1985年から2009年までに、急性アルコール中毒などで死亡したのは119人。大半が大学生だった。


 同会事務局の今成知美さん(53)は「何年も過ぎて相談がある場合もあり、数字は氷山の一角」とみる。一気飲みがあったことは認めても「強要はなかった」とする事例が多いといい、「順番に飲むなど、その場の雰囲気や上下関係が圧力になっていることを認識すべき」とする。


 酔いつぶれた学生が、しらふの付き添いがいない中で亡くなるケースが多いことも指摘。酔った4人で休ませていた今回のケースも「実家に送り届けたり、店にとどめておくほうが人目につき、異変に早く気付けた可能性がある」と残念がる。


 再発防止のためには、一気飲みをさせないことはもちろん、「大いびきをかく」「全身が冷たい」などの異変を見逃さないために「絶対に一人にしないこと」を訴える。吐いた物がのどに詰まらないように横向きに寝かせることや、異変を感じたら「ためらわず救急車を」と強調する。


 男子学生の死因判明を受けて、佛淵孝夫・佐賀大学長は「学生が志半ばにして人生を終えることになり、教職員一同断腸の思いでいっぱい。再発防止に向け、きめ細やかな学生指導に努める」というコメントを発表した。

2010年03月17日更新
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