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解決へ「最後のチャンス」 JR不採用問題 4党和解案

県内組合員 あす支援要請行動

 

 1987年の国鉄分割・民営化に伴う国労組合員らの「JR不採用問題」で、民主、社民、国民新の与党3党と公明党が2月下旬、約287億円の解決金や雇用確保を柱とする和解案をまとめた。民営化から23年。昨年の政権交代で労働組合を支持母体とする民主党や社民党が政権与党となり、「政治決着」が現実味を帯びてきた。「今回がラストチャンス」との声は多く、国労佐賀地区本部は15日、解決への支援要請行動を展開する。


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 「報道でしか詳しいことは分からないが、和解案は国労が求めたものに近い。不十分さはあるかもしれないが、最終的な政府案が示された時は了解すべきだろう」。国労佐賀地区本部委員長の田口秀行さん(62)=鳥栖市=はそう話す。


 和解案は旧国鉄清算事業団の一部を引き継いだ鉄道建設・運輸施設整備支援機構による解決金が柱。係争中の原告約900人に解決金と生活補償金を合わせ、1人当たり計2950万円の支払いを求め、併せてJRには約200人の雇用を要請する内容だ。


 当初は今月4日にも和解案が政府に提出され、政府が最終的な解決案を示すはずだった。だが、支払額などをめぐり、提出が遅れている。東京高裁が昨年3月に示した賠償額は1人当たり550万円。和解案とは開きがあり、前原誠司国交相は今月初旬の会見で難色を示した。経済状況が厳しさを増す中、雇用についてもJR側は「採用は厳しい」との見方だ。


 ただ、佐賀県内の組合員の一人は「もしJRに採用されていたら、20年間で1億円の収入はあったはず」と強調。「23年前、理由も通知されずに不採用となり、その結果、離婚したり、親子関係が断絶したりした組合員もいる。解決金は慰謝料であり、いろんなことを含んでの額」と話す。


 政治と司法に振り回されながらも雇用、年金、解決金の3つを柱に闘ってきた国労組合員。JRに不採用となった県内組合員96人のうち既に8人が死去。佐賀地区本部委員長を長く務めた松尾洋さんも昨年10月、60歳で亡くなった。


 稗田九州男副委員長(63)=佐賀市=は「松尾さんの口癖は、おれたちの代で解決しないといけないだった」と語り、今回の和解案を「最後のチャンス」とみる。国労佐賀地区本部は15日、県選出国会議員の事務所などを訪ね、解決への支援を要請する。


JR不採用問題

 1987年4月の国鉄分割・民営化の際、約8千人がJRに採用されず、このうち1047人が90年、国鉄清算事業団を解雇された。中労委は救済命令を出したが、JR側が提訴。2003年、最高裁で「JRに不当労働行為の責任はない」との判決が確定し、救済命令が取り消された。国労組合員らは02年以降、地位確認や慰謝料を求めて提訴し、現在も訴訟が続いている。


【写真】JR不採用問題で政治決着の動きを注視する国労の組合員。15日には支援要請行動も展開する=佐賀市の国労佐賀地区本部事務所

2010年03月14日更新
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