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批判治まるも生活厳しく 後期高齢者医療1年

 75歳以上を対象にした後期高齢者医療制度の開始から1年。保険料の負担軽減や年金からの天引き徴収が見直され、佐賀県内でも批判はかなり治まったが、「制度の仕組みがよく分からない」との声はいまも多い。保険料の口座振替納付が進んだことで、保険料未納問題も浮上している。

 県内の制度加入者は約11万人。このうち、所得が低い約6割が保険料の負担軽減を受けている。軽減措置は本年度も継続し、年金収入が年80万円以下の人の年額保険料は約4700円。昨秋、被扶養者から同制度に移行した人も来年3月までは「均等割」の9割軽減が続き、表だって不満は聞こえてこない。

 ただ、年金収入が頼りのお年寄りには、少額の保険料でも負担感は大きい。

 労働組合などでつくる県社会保障推進協議会(野田芳隆会長)は15日、制度の廃止を求める署名活動を佐賀市のJR佐賀駅近くで実施した。通院で佐賀市を訪れていた杵島郡大町町の男性(81)は「年金から7000円引かれている。特別な医療を受けられるわけでもなく、名前だけの制度」と批判した。

 不満が強かった年金からの保険料天引きは口座振替が選択できるようになった。県内では昨年度、延べ約3万2700人が口座振替で保険料を納付、今は加入者のおよそ4分の1が口座振替にしているとみられる。天引きをやめた佐賀市の女性(82)は「年金は2カ月分で11万円。景気も悪くなり、天引きはつらい」と話した。

 口座振替が進むと、保険料納付率の低下が懸念される。「年金から天引き」と誤解しているケースもあり、県内では昨年10、11月の2カ月間で滞納額が約2700万円に上った。滞納が続くと「無保険」状態となるため、周知活動が急務だ。

 制度には当初から批判が強く、運用改善に加え、抜本的な見直しも進んでいる。ただ、佐賀市の60代の男性は「何度聞いても分かりにくい。若い人に関心を持ってもらえるよう、もっと分かりやすい仕組みにすべき」と注文した。

2009年04月16日更新

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