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市長リコールへ動き加速 武雄市民病院問題

 武雄市民病院の民間移譲をめぐり、移譲撤回を求める医師や市議ら市民グループの樋渡啓祐市長に対するリコール(解職請求)の動きが加速している。「今週中にも請求に向けた署名活動を始める」との強硬論も根強く、市民病院問題は新たな局面に緊迫感を増している。

 市民グループは8月上旬、「市民病院問題対策室」を立ち上げ、10月には「市民運動説明会」を開いて「市と医師会の協議を望む」とした。市が白紙撤回に応じない場合は「市長のリコールに踏み切る」との方針を確認していた。
 
 同対策室は連日のように市内で集会を開き、方針策定から約半年での移譲決定を批判。「病院の将来ビジョンは、医師会や市民を交えて焦らず話し合うべきだ」「広域医療圏の視点に立った議論がなく、周辺自治体にも影響が出る」などと訴えてきた。

 リコールに着手するタイミングとして同対策室は当初、「衆院選後、速やかに」とのプランを立てていたが、解散が先送りになり、前倒しでの実施を検討。市民数人を代表請求者として、近く署名活動を始め、リコールに必要な有権者3分の1(約1万4000人)以上の署名獲得を目指したいとしている。

 対策室の代表世話人の1人で医師の中島恒平さんは「経営形態を決めるのは市長であることに異論はない」としながらも「移譲が本当の民意かどうかを直接請求という形で問いたい」と話す。

 これに対し、樋渡市長の主張はこうだ。「(移譲先決定前から)市民や医師会に説明をしてきた」。5、7月の臨時議会で移譲に関する議案を可決。8月には約4カ月にわたって休止していた救急受け入れを再開した。さらに「議会での議決を経て、(北九州市の)池友会との移譲協定も交わしている」として方針撤回の考えがないことを強調する。

 移譲賛成の市議らも「議決したことに市議が前面に立って反対していいのか」とリコールの動きに疑問を投げかける。

 樋渡市長が民間医療機関との接触を認めたのは昨年12月議会。以来、1年近くも武雄市民病院の在り方をめぐって対立状態が続き、市長リコールに発展しようとしている。樋渡市長は「市民のための医療を維持しようという思いは同じなのに、こうした動きがあるのはきわめて残念だ」とするが、ここにきて市民からは「市長自ら辞職し、選挙で信を問うという対抗策も考えているんじゃないか」などの声も出ている。

2008年11月18日更新

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